渡月橋

「渡月橋にも、あやめっちといっしょに来たかった!」

「なんで?」


「なんでか、ようわからへんけど、あやめっちと前にもいっしょに来たような、そんななつかしい感じめっちゃするねん」

「へぇー、うちもなんとなく」


「そやろー!あやめっちもそう思ってくれてて嬉しいわー」

「渡月橋と言えば、北斎の渡月橋の絵を思い出すねんなー」


「ああ、わかる!北斎の渡月橋の浮世絵、めっちゃきれいやもんな」

「あの絵見ると、あの絵の中にいたような気になるねんな」


「あっ、それな!ほんま、めっちゃわかる!あやめっちと、あの絵の中にいるような気する」

「そやろ!うちも香絵っちといっしょにいるみたいに思えてくんねんなー」


「ほんまに、ふたりで、いてたりしてなっ」

「ほんまやわ」

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