第73話 これはもう買うしかない


凄いな!この光景…


前にも増して沢山の木製の檻の数々。


「買って!私を買ってーーーっ、私を買ってーーーっ」


「死ぬ気で貢ぐから、お願い私を買ってーーー」


「お兄さん、私を買って、お願い…お願いだよーーお兄さん」


相変わらず凄い光景だな。


奴隷市場ってこんなに頻繁に開かれるものなのか?


相変わらず、一番乱雑な場所にエルフの檻が置かれている。


ダークエルフも居るし…


「あらっ、また来られたのですね!理人様、奴隷の購入をお考えですか?」


「え~と、なんで俺の名前を知っているんですか?」


「そりゃ、男1人で外出する人なんて理人様しか居ないですからね!女王様と王女様からふれが出ていますから! それで今日はどういったご用件で?奴隷市場にようは無いと思いますが…」


「今日は、見学させて貰おうと思っています」


「あの…もしかして購入するのですか?」


「いえ、まだ購入するかどうかは決めて見ませんが、じっくり向き合ってみようかと思います!」


「そう…ですか? 理人様の場合は『金貨3枚(30万円) もしくは性的に使うなら基本無料。その代わり購入奴隷を使って精子カップを半年以内に12回提出する義務』これは免除になります…まぁ絶対にそんな少ない数じゃおさまらないと解っていますから…全員無料です…ですが、前にも言った通り、この国で奴隷に成るのは犯罪者のみです…本当に良いのですか?」


「まぁ、取り敢えず見るだけ…見させて下さい!」


「お兄さん、異世界人、買って、買って私を買ってよ~憧れのエルフだよ! 異世界ハーレムの始まりだぁぁぁーーー」


「そんなのより、私の方が良いよ? ダークエルフだから! 買ってよ!」


この二人、まだ売れてないのか?


だけど…可笑しい。


この世界じゃ『男性と触れ合う事はご褒美』みたいなものだ。


犯罪を犯した者にそういうチャンスがあるのは可笑しい気がする。


なんで前は気がつかなかったんだろう?


「今、思ったのですが何故、犯罪者は奴隷になるのですか?」


「ああっ、それはですね…男性のサンドバック用ですね」


「サンドバック?」


なんだか、物騒な話になってきたな。


「誤解なさらないで下さいね!理人様が思っているような凄い暴力じゃありません!精々が罵られて多少虐められる位です…そうですねビンタや腹パン…プレイならロウソクや乳首ピアス、あっお好きな刺青位は可能ですね…」


充分、凄いと思うんだが…


「え~と…」


「あっ、これは男性が購入した場合で、女性は彼女達に暴力を振るってはいけません…」


「なんだか、奴隷とはいえ酷くないですか?」


「ハァ~理人様は異世界人ですから、常識を知らないのですね」


「常識?」


なんで、そんな変な目で見られるんだ…


「それじゃ、常識を教えてあげますね! そこの奴隷話す事を許す…」


「あの、もしかして買って頂けるのですか?」


「いや…もし彼がお前を購入するとして、乳首にピアスをつけて全身に刺青をいれて犬の様に生涯扱う…そういう条件なら断るか?」


「あの…それさえすれば、お情けが頂けるのですか? 週に1回性処理をさせて頂けるのなら喜んで…」


「黙れ変態!」


「酷い…」


「理人様、これが現実です! 此奴らの殆どはSEXの為なら何でもするような変態が多いんです!わざわざそれ目当てで奴隷迄落ちてきた奴ら!そう考えて下さい」


マジか…


「だけど、それじゃ男が相手しないでしょう?」


「今はそうですが、昔は結構いたらしいんですよ!そのSとか言って女性を虐めながらなら性交出来る男性が、今はそれすら見かけないんですけどね…あはは、それじゃ、自由に見て回って下さい! 欲しい相手が居たら傍の奴隷商人に声を掛けて下さいね」


そう言うと彼女は去っていった。


最初は騒がしかったが、今は静かなもんだ。


基本、奴隷はこちらから話しかけないと話してはいけない。


そういうルールがあるらしく、急に静かになった。


しかし、奴隷市場というだけあって本当に沢山の種族の奴隷がいるんだな。


前に来た時はざっとしか見なかったけど、じっくり見ていくなら恐らく1日丸々掛かりそうだ。



エルフにダークエルフにドワーフ、本当に色々な種族が居る。


実は、奴隷市場に来たのには理由がある。


今現在、俺の嫁さんというか友達というか…まぁ、その…


ハーレムメンバーは凄い美少女と美女だが、スレンダーなタイプが多い。


そして男が女性らしい女性を嫌うから、街にいる女性もスレンダーばかりだ。


肉付きが良く、セクシーと言えるのはマリアーヌ位しか見た事が無い。


まぁサキュバを含むサキュバスは体型を自由自在に変更できるが、それは、ちょっと違う気がする。


何が言いたいかと言うとポッチャリ系の美少女が欲しい。


マリアーヌは年上だから、残念ながらちょっと違う。


男として最低…そう言われるかも知れないが...


肉付きの良い女性が友達に欲しいんだよ…


河合芳恵とか柏原奈央子みたいな…健康的な感じのふくよかな感じの水着が似合うアイドルとか、グラビア系の巨乳モデルみたいな感じのな。


しかし…本当にいない。


男性が女性らしい女性を嫌う世界だからなのか、なかなか居ないな。


ダークエルフとか肉付きの良いのが居そうな気がするんだけど…


「ぽっちゃりですか?デブって事かな? う~ん居ない訳じゃないけど数は少ないかな?」


色々と見て回ったが、本当にほぼ居ない。


まぁ、見るだけ見るか…そう思っていたら…居た。


顔は童顔ベビーフェイスで可愛いい。


胸は凄く大きくお腹はデブではなく綺麗な肉付き、そしてお尻は大きくて…EとかFカップのポッチャリ系アイドル…健康的で可愛い。


耳の形からすると…エルフなのかな?


だが、なんだか少し違う気がする。


「え~とエルフなのかな?」


「えっ?! 私? ハーフエルフです! 母はエルフですが父は種族は解りません…」


他のエルフと違って彼女は凄くグラマスだ。


「そうなんだ、それで名前はなんて言うの?」


「エルミナです…あの私、気持ち悪くないですか? こんな体で…」


熟女じゃなく若いのにムチムチした体…思わずごくりと生唾を飲んでしまう…


こういう言い方は失礼だけど、鑑賞用じゃなくて実戦にも向いたうん、凄くエロい。


ビキニが凄く似合いそうだ。


「いや全然…寧ろ触り心地が凄く良さそう」


「まぁ…男性から気持ち悪がられなかったの初めてですよ…嘘でも嬉しい」


一番近い感じだと『薄い本の巨乳エルフ古き日本アイドル風』そんな感じだ。


良し決めた!


「エルミナさん、君を買って良い?」


「えっ、宜しいんですか?」


これはもう買うしかないだろう…いや無料だけどさぁ…





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る