詩集 彷徨う人R2

仲仁へび(旧:離久)

01 冷たい景色の中で



 冷たい景色に 

 温もりのない世界に


 涙を一つ ただ一つだけ落として

 それ以上が続かないから

 とっくに凍てついているのかもしれない


 心が冷えていく

 景色ごと冷えていく


 生きる意味がないから


 導を見失ってしまったから 


 だからなのかもしれない


 光を落とした


 光を亡くしてしまった


 悪夢ばかりを見るようになった

 未来に行けなくて今の中で足踏み

 迷ってばかりで まるで進めない

 本当の願いはどこにやったっけ?


 忘れてはいけないものがかすんで

 大切だった思いが消え去ってしまう


 このままゼロにまで達したら

 この体は一体どうなってしまうのだろう


 見渡しても見つからない

 じきに凍えて動けなくなる

 探す事すらできなくなる


 その前に

 そうなる前に


 どうかこの手に

 冷たさ以外の何かが戻ってきますように


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る