77. 魔人と大天使
「バビロニアの食人魔神パドス」は、魔龍ターンが逃げ帰って来たのを思いっ切り侮蔑した。
神話力が何だというのだ、そんなものは、関係ない、魔龍ターンが弱いだけだ!と決めつけた。
「私が出よう!ヤマタノオロチ、そんなもの腹の足しにしてやる!」
今度の敵は「魔神」なのだ!
「そのお言葉、この水天宮、確かに聞きましたよ!」
水天宮が答えた。
「ヤマタノオロチ勝負だ!」
タンカーの甲板から、出陣していく。
確かに食人魔神パドスは強い。
「神話力」で言えば1500以上あるだろうか?
みんな、食人による恐怖に怯えた人々の結果だ。
どこまで、ヤマタノオロチに対して立ち向かえるか?
なかなか、興味深い———。
この二つの神が戦い始めた。
案の定、食人魔神パドスが押され始めた。
ようするに、ヤマタノオロチの本体に近づけない。
火炎を体中に覆っているからだ!
(熱い!熱くて近づけない……どうすれば良いのか?)
さしもの食人魔神も手を焼いている。
(どうすれば……。このままでは、逆に食べられるのは私だ!)
予想は現実へと変わった。
ヤマタノオロチの八つの頭がこちらに向いた!
(マズイ!このままではいけない!)
嫌な感じがした。
「時すでに遅い!」
ヤマタノオロチが飛びかかってくる!
体に八体のヤマタノオロチの首が巻き付いた。
一気に締め込む。
「ウォ——熱い!」
食人魔神パドスが、悲鳴をあげる!
さらに、ヤマタノオロチは、全身からの炎を吹き上げる。
ヤマタノオロチの炎にやられた。
「オッー!」
断末魔の叫びだった。
「誰か、あのヤマタノオロチに勝てるものはいないのか?
褒美はいくらでもだす!」
あたりは静まり返る———。
(もはや、あの手しか無い、つまり「大天使」に頼るのだ!)
この作品で、最強クラスの「大天使メタトロン」に目覚めてもらうしか方法は無かった。
「大天使メタトロンとは、人間から大天使まで登りつめた、珍しい天使だった、緑色の36枚の羽を持っている荘厳な美しさだ!」
メタトロンもまた、タンカーに乗ってきたのだ。
「どうか、お力をお貸し下さい!」
「大天使メタトロン」は困惑する。
自分が人間から、登りつめた天使なので、特に介入をためらった。
人間を良く知っているからだ。
「フォースの戦士」たちだけで戦う方が正しいという判断だった。
しかしヤマタノオロチほどの「神話力」を持つモンスター
あまりにも、少ない。
(戦ってみたい。何気にそう考えた———!)
「私がなんとかする!」
天使である以上、普通の刃物のような武器を使うつもりは無かった。
選んだ、武器は巨大な「メイス」だった。
甲板から、出陣する。
「ヤマタノオロチとやら、このメタトロンが相手だ!」
音楽のような話し方だった。
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