第8話 異世界転移、1日目の終わり
女将さんに少し出てきますと伝え、街を散策することに
『どこか行くの?案内しようか?』
先程の連れてきてくれた、少女が客引きに飽きたのか、僕を連れてきたかは今日の仕事は終わりなのか、声を掛けてきた
『ミリー、仕事サボりたいだけでしょ!掃除もまだだし、夕食の準備もあるのよ!』
女将さんにそう言われ、少女がこっちに何か訴える目で見てくる
『今日この街に来たばかりだから、案内してくれると助かるよ、旅の途中で魔物に襲われて、荷物も投げる捨てながら逃げたから、替えの服だけでも今日中に欲しいな』
『私いいとこ知ってる!いこー!』
僕を置いて少女は宿を飛び出して行った
『すいません、替えの服を買えたら直ぐに戻ってきますので』
軽く頭を下げる
『いえいえお気になさらず、家にいてもちゃんと仕事なんてしませんから、いってらっしゃいませ』
女将さんは笑顔で送り出してくれた
『はぁー、自由だー、お兄さんありがとうね。毎日同じだと飽きちゃう』
『でも偉いね、毎日お手伝いして』
『あまり役に立ててないけどね』
舌を出して笑っている
『あっお兄さんのお名前聞いて無かった、私はミリーです』
名前・・・和名だと浮くかな?
『僕はノエルだよ、よろしくねミリー』
『ノエルかぁ、いい名前だね、よろしくノエルさん』
何故ノエルなんて名前が出てきたか、分からない、ふと浮かんだ名前がノエルだったのだ
替えの服の3着ほど買い、銀貨を1枚使った
時計塔の近くの店に来ていた為に、ゴーン、ゴーンと鐘の音が鳴ると同時に、時間を見ると6時をさしていた
これは女将さんのいう、夕方の鐘?
夜にまた鳴ったらそうなのだろうなと思った
『案内ありがとね、明日から冒険者になる予定だから、安定してきたら今日のお礼するからね、今しちゃうと宿に泊まれなくなるから』
少し冗談めいて言う
『ノエルさん、最初すごい疑った目をしてたけど、仲良くなれて良かったよ』
『田舎者だからね・・・ここがどんな場所かも良くわかって無かったからアハハ・・・』
宿に戻ると夕食が出来ていたので、そのまま食べて自室のベッドに転がった
明日から冒険者か、仕事の面接日のような感覚だ・・・やる気はあるが、行きたくない
街を案内して貰った時も、剣や槍を背負っている人も結構見かけた
ヒューマン以外にも、猫の様な耳を生やした獣人、エルフだと思う綺麗な人、背丈は小さいが髭が地面まであるドワーフもまぁまぁ見かけた
明日に備えて、今日は寝ようと思った時にゴーン、ゴーンとなる音が聞こえた
これが夜の鐘かな?何時だろ
そう思いながら目を閉じめ、長い異世界1日目を終えたのだ
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