REC:2023/06/27_2

目に見える景色も、耳から聞こえる音も

どこかぼんやりと滲んでいる気がする

あなたと時間を過ごした日は

あんなにも世界が輝いて見えたのに


記憶を頼りに


意識は身体を抜け遊離を始める

小説に出てくる青年のように

或いは、神話に出てくる英雄のように


浮かび上がり


あの輝いている場所に近づけば

きっと世界はあの時の様に


まるで光に群がる蛾


引き寄せられる

あの頃のキラキラした世界が

忘れられない

手を伸ばす


「次は新宿…新宿です……」


ああ、また失敗だ

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