第35話 運命の日
~12月18日明朝~
さてと。
自室にて最終確認。
必要なものは全て昨日のうちに準備した。
それは物であったり手段であったり、まぁ、色々。
学校は休んでしまったけど、まぁ…………、目的達成のための尊い犠牲ということで。
結局真壁たちの一件から1日も学校は行っていない。
今学校がどういう感じかというのも分からないし、分かったところで……って感じだ。
「よっしゃ、気合い入れろ」
最後に陽菜たちの泣きっ面を見てゲラゲラ笑うためにこれまで頑張ってきたんだ。
阿久津は俺の最終着地点を聞いて引いていたけど、ここまでやらないと俺の気が済まない。
というか、あの連中は世のため人のために一回痛い目を見るべきだ。
被害者は俺一人だけでいい。
***
~12月18日18:25~
「お前らさぁ、ボコボコにされてそんでノコノコ帰ってきたとか本気?」
「はっはい、ほんと、すいませ………ぐぅっ!!!!」
蒼汰の足蹴りが、一人の腹部へ。
いたそー。
でも、そんくらいのことされて当たり前だし。
「あー、ほんとに役立たず」
マジであり得ない。
3人でボコりにいって逆にボコられて帰ってくるとか。
プライドとかないわけ?
「佐々木以外にっ……めちゃくちゃ強い奴が、いた、んです!!」
「だから何だよ。言い訳すんな雑魚」
何度も何度も腹を蹴る蒼汰。
私にもやらせてくれないかなぁ………。
「なぁ、陽菜。こいつらどうするよ」
「……あとで私もヤキ入れるからそこら辺に転がしといて」
「了解ー」
何もかもがムカつく。
何なら最近は蒼汰にもムカついている。
私のおかげで色々やらせてあげているのに。
分かっているの?
分かっているんだったら、私のためだけに動けよ。
不意に、ガラッと。
小屋のドアが開いた。
「あ、金髪君ボコられてる」
…………は?
何で。
何で《アンタ》がいるのよ。
ここは私のテリトリーなのに。
「何で、アンタが……」
「どうも、佐々木と言います」
「カチコミしにきました」
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