リアルで全てを失った俺は、ゲームの世界で無双する 〜ブサイクですが何か?〜
三茄子
第一章 アルグスの町編
プロローグ
「これより報告会を始めたいと思います」
俺の真横に立っている銀髪の吸血鬼、サーレ(別名:魔王の左腕)が会の開始を宣言した。相変わらず今日も美人だ。整った顔立ちに大きい胸。透き通るような声に妖艶な雰囲気。どこをとっても完璧なこの人が僕の恋人なのだから俺をいじめていたクラスメイト達は大層驚くことだろう。
「第一軍団長ボレアス。特に異常はないかと。戦力は大方整ってきております」
魔王軍第一軍団長ボレアス(別名:
「第二軍団長セラルカ。異常ありません。こちらも戦力的には申し分ないかと」
魔王軍第二軍団長セラルカ(別名:
「第三軍団長ルックも何も問題ないよー」
魔王軍第三軍団長ルック(別名:
「第四軍団長ミネルバ。こちらも異常ございません。いつでも出陣可能です」
魔王軍第四軍団長ミネルバ(別名:謀略の
「第五軍団長ミキ。異常ありませんです」
魔王軍第五軍団長ミキ(別名:小さな
「第六軍団長シュトルゲン。異常はない」
魔王軍第六軍団長シュトルゲン(別名:
「一応俺からも言っとくか。ケルト。異常なしだぜ?」
茶髪のチャラそうな男はケルト(別名:魔王の右手)は俺の後ろの壁にもたれかかりながらそう答えた。彼は俺が最も信頼する部下であり、仲間だ。そして、魔王軍幹部最強の男でもある。
「愚かな人間族プレイヤーだな。この俺がいるのに攻めてこようとは。現実というものを思い知らせてくれる!」
そうしてこの俺。天下一品のブサイクで冴えない男。魔王イングスト(別名:混沌の支配者)は八人の幹部と共にいまから人間族と戦争をすることになった。
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