第8話ずーっと!

「済まぬ、奈義!」


“遅れて申し訳ない”と謝りながら、深く頭を下げる宝。


 右頬には大きな絆創膏が張り付けてられている。


“どうしたの?”という驚きの声をあげた奈義の瞳には、心配の文字が浮かび上がっていた。


 そんな彼女の不安を取り除く為

「昨日庭で保護した2匹の子猫の世話をしていたら、機嫌が悪かったのか引っ掛かれてのう……」

と、宝は不満混じりに言い訳をして様子をウカガう。


 すると、奈義は何を思ったのかにこりと笑って

「そうなんだ……

なら、遅れた分一緒にいてくれたら許してあげる!」

と、上目遣いで提案した。


 こんな表情を見せられると、宝は手も足も出ず……


「……分かった、そうしよう」


 宝は“仕方ないのう”と、負けたと言わんばかりに呟いて

「じゃあ、そろそろ行くか!」

と、ニコニコ笑う奈義を誘った。


お仕舞い☺️


令和3(2021)年7月19日12:15~12:33作成


Mのお題

令和3(2021)年7月19日

「アディショナルタイム」



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