第9話 消えない心の傷 

私はずっと前から人が信じれなかった。

どんなに本を読んでも人を信じられなかった。

関係を作っても結局最後はみんな自分を見捨てる気がしたからだ。

高校生の頃に私は女友達と山手線の満員電車に乗り込んだ。

その時に、女友達は私の胸をカバン越しに触って来た。

その時間が約8分くらい続いた。

電車の外に出ると彼女は自分のことを正当化しようと『ルーナが好きだからやったんだよ。別に減るものじゃないし、友達なんだから良いよね』と言われた。

私はその時何も言えなかった。

彼女は私のことが好きすぎて写真に私のルーナファイルがあると見せて来たことがあった。

私はそれを見せてもらったことがある。

そこには盗撮された私の写真が何十枚も収まっていた。

私は怖くなり友達の縁を切った。

彼女は私が18歳の頃に一緒に結婚しようと言って来た。

私は好みではなかったのでやんわりと断ったけど、彼女は私だけが友達で良いと言った。

私の友達のことですら悪口を言う人だったから、余計に友達の縁を切った。

家を見せて欲しいとかふざけた事を抜かして言ったので、拒否した。

私はそれ以来余計に人との距離感が怖くなり、人と喋ることに緊張感が高まった。

人の怖さを知った瞬間だった。

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