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だれかの運転で自動車に乗っているとき、丁度雨が降っていた。フロントガラスに小さな点が少しずつ増えていく。それがあたりのライトをてらてらと大きくして、散布されたスプレーのようにも、ミラーボールのようにも思えて、いびつながらも綺麗だと思った。
と、急にライトの解像度が上がってしまった。瞬きひとつの間に水滴が取り除かれ、何が起きたのかと思うと、ワイパーが本当に偶然、瞬きの間にガラスを滑って雨水をさらっていったらしい。そうしてフロントガラス越しのライトは、解像度を高めたり低めたりを結構な頻度で入れ替わるようになった。
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