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『君はもし恋人ができたら、恋人の1番になりたいかい?』
「いや、高くても2番目がいいね」
『それはどうして?』
「1番は常に自分自身であって欲しいからさ」
『なるほど、君は優しいのだね』
「いや、そうでもないさ。恋人に自分を1番に思ってもらう代わりに、自分も自分自身を1番に思うからね」
『では2人で危機に陥ったなら、恋人は捨てるというのかい?』
「さあ、どうだろうね。大切な人の順位付けなんて曖昧なものだし、日々を生きていたら知らない間に変わっていることなんてよくあるものだ。ゆっくりと変わっていくものもあれば、ある日突然がらりと変わることもある。自分の行動なんて、そのときになってみないと分からないものさ」
『──なんだ、やはり君は優しいではないか』
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