第11話 微分と積み重ねられた思い

新学期が進行し、新たな課題は積分だった。積分は、微小な部分を足し合わせて全体を求めることで、それは二人の間に積み重ねられていった時間と感情を表していた。


「莉緒、積分って僕たちの時間と感情にも関係していると思うんだ。」学校の図書館で、光司はそう言って莉緒を見つめる。


「どういう意味?」と莉緒は光司の言葉に疑問を呈する。


「積分は微小な部分を全て足し合わせることで全体を求めるんだよね?それは僕たちが過ごした時間や感じた感情を全て足し合わせることに似ていると思うんだ。」


その言葉に、莉緒は考え込む。「そうね、私たちが共有した時間や感情、それら全てが合わさって今の私たちを形作っているわね。」


その日の放課後、図書館で、光司は莉緒に向かって真剣な視線を送る。


「莉緒、僕たちが過ごした時間、感じた感情、それら全てが僕たちの積分だと思うんだ。そして、それら全てが僕たちの今を作り上げている。」


その言葉に、莉緒は穏やかな笑みを浮かべる。「私も同じよ、光司。私たちの積分、つまり私たちが経験した全てが今の私たちを形成しているわ。」




「積分は微小な部分を全て足し合わせることで全体を求める。そして、僕たちの時間や感情も、一つ一つが積み重ねられて僕たちの今を作り上げている。これからも一緒に、新たな数学の世界を探求し、僕たちの積分、つまり僕たちの全体を感じ続けよう。」


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