始まりは。。。

「あのさー、どっちが良いと思う?」


引き出しから私のタロットカードを出してきて、

娘が聞いてきた。


占い師の真似事をしている私は、

珍しい娘のお願いに気合が入った、


良いなと思っている人が二人いて、

どちらとつきあおうか、

迷っているという。


娘は占いの相談内容を教えてくれないくせに

占いをさせたがる。


タロットを出してきて、

テーブルを片付ける、

ろうそくと月桂樹を燃やし、

音叉で浄化する、

私のルーティンだ。


タロット占いは苦手だ、

カードの読み方で、

ニュアンスが変わる。


A君は遊び好きの浮気者

B君は堅実だけどストーカー体質。


娘は

ハハハっと笑って合ってると言い、

Bにするとだけ言って、

遊びに行った。


その日は帰ってこなかった。

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