51.おじさん、福引をする
少し時は遡る。
ジサンらが95階層のボスに到達するまでの1ヶ月の間にいくつかの魔王攻略が達成される。
==========================
◆2043年1月
魔王:ガハニ
┗討伐パーティ<P・Ower(K選抜)>
┝ワイプ【死亡】 クラス:剣豪
┝バウ 【死亡】 クラス:ガーディアン
┝ズケ 【死亡】 クラス:アーク・ヒーラー
┗シイソウ クラス:魔女
==========================
◆2043年1月
魔王:フンソウホウ
┗討伐パーティ<Starry☆Knights>
┝ゲンゾウ クラス:聖騎士
┝セン クラス:ジェル・ナイト
┝リマ クラス:マジック・ナイト
┗ナン クラス:ヒール・ナイト
==========================
◆2043年1月
魔王:マリキチ
┗討伐パーティ<哨戒商会>
┝ツビ 【死亡】 クラス:マネージャー
┝ミツミ クラス:ブラックスミス
┝ズウホ【死亡】 クラス:盗賊王
┗ソナタ【死亡】 クラス:ジェネラル・ヒーラー
==========================
しかし、そのうち2パーティの6名が攻略後、すぐに死亡するという怪現象が起きていた。
前のリリース・リバティBのメンバーと合わせて、魔王討伐の3パーティが一人を残して死亡するという事件により掲示板はかなり荒れていた。
これにより魔王討伐の勢いがやや減衰する。
ジサンは月丸隊のことが気になっていた。
公開リストを見る限りは死亡にはなっていなかったが、彼女らに何か起こっていないかと心配になったのだ。
少し前の彼ならば考えられない現象であった。
悩んだ挙句、彼は一つの決断をする。
[ジサン:物騒ですがそちら大丈夫ですか?]
(…………あ、やっぱ取り消……)
[ツキハ:ご心配ありがとうございます!! こちらは今のところ大丈夫です! ただ、確かに何だか不気味ですね]
(はやっ……!)
[ジサン:そうですね。なるべく単独での行動は控えて、お気を付けください]
[ツキハ:はい! 気を付けます!!]
ツキハは嬉しかった。完全に信用しているのかもしれないが、メッセージ一つ寄越さない奴もいたからだ。
◇
一方、ジサンらはサラ、ディクロの最強布陣により、95階層ボスを撃破、テイムに成功する。またドロップ品として福引券Rを入手する。
==========================
ベヒルス ランクR
==========================
==================================
■魔具:福引券R
【効果】
使用するとランダムで選ばれた3つのアイテムから1つを選択し、入手できる。三日以内に使用しないと消滅する。
==================================
◇
96階層、
難易度”魔帝”ランクの公開であった。
==========================
<難易度><名称>
┗<報酬><説明>
魔帝 ナード
┗魔具:慈愛の雫 全員瀕死時、全員全回復する
魔帝 ジイニ
┗魔具:雌雄転換 使用者は性転換する
魔帝 リバド
┗魔具:仙女の釣竿×4 よく釣れる釣竿
魔帝 カガ
┗特性:召喚獣使役 召喚獣を使役できる
==========================
魔帝はボスリストにおいて、大魔王と魔王の間に挿入された。
その位置から大魔王と魔王の中間くらいの強さであると推察された。
魔帝は出現条件も提示されていたが、これまでの魔王に比べ、ややユニークな物が多かった。
またジサンにとっても魔帝の報酬の中に惹かれるものが一つあった。
生活施設にいたこともあり、ダンジョンを出る良い機会でもあった。
階層攻略を始めてしまった場合、途中でダンジョンを出るのは効率を考えると勿体ないからである。
しかし、魔帝報酬はジサンをダンジョンから出すことを決断させるには至らなかった。
◇
ガラガラガラ……
少々、シュールな演出の後、結果が表示される。
==========================
【福引結果】
①魔装 魔剣レーヴァテイン 強大な炎を秘めし魔剣
②魔具 回生の御守り 次の戦闘で使用者は一度だけ瀕死回避できる
③魔具 アクアリウム 巨大水槽。水生モンスターを飼育できる
==========================
(あれ……? ②って、魔王:ガハニの報酬だ。運がいいな……)
ジサンは大して迷うことなく”アクアリウム”を選択し、久しぶりにダンジョンを出ることにした。
牧場にアクアリウムを設置するために……
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます