第20話

〈とある冒険者Side〉



「とうとうAランクになってしまいました!?」



「さすが、ハルトさんですね!!早くしないと話しかけるタイミングがどんどんなくなっちゃうよ~!」



「それもそうね!よし、今こそ私達のパーティーに勧誘する時よ!!」



「「「気合いれるぞーーーーー!!」」」



 実は、ハルトが烈火の剣を追放された時に近くにいて、以前からハルトの仕事などを見てすごく尊敬していたのだった。

 追放されてから、この冒険者達はハルトに話しかけるタイミングを伺うためほとんどストーカーのようにハルトの行動を監視していたのだった。

 もちろん、ガチャ&超幸運が覚醒した時もダンジョンに入った時も監視ストーカーをしていたのだった。




◆◆◆◆◆◆◆◆


ヒナノさんと会話していると酒場の方から「「「気合い入れるぞーーーーー!!」」」という声が聞こえた。



「随分と気合が入った声でしたね!!」


 俺が、ヒナノさんに言うとヒナノさんが何だか微妙な顔をしていた。


(また、あの子達ね!ハルトさんを勧誘したいから仲介してって言われたけどどうしようかしらー。)



「••••••••そうね。ハルトさん、まだパーティーを組むとかは考えてないですか?」



「うーん。そうですねー、いずれは信頼できる仲間は欲しいと思ってますが今はまだいいかな。って思ってます。」



「はぁ~。そうですか。わかりました。」


ヒナノさんが何を言いたかったのか分からなかったが、たしかにパーティーを組む事によって行動範囲が広がるし、出来ることも増えるだろう。それでも、俺のスキルが特殊すぎるから信頼できる人じゃないと無理だと思ってしまう。



「じゃあ、俺帰りますね!」





ハルトが冒険者ギルドから出るのを見送ったヒナノは、とある冒険者達の方へ足を運ぶ。



「貴方達、今の会話聞いてたわよね?いい加減、ハルトさんのストーカーを辞めて真面目にクエストしてくれないかな!?」



「「「えーーー!!!絶対にイヤ!!!」」」



 この冒険者達とヒナノのハルト論争が火蓋を切る!!



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