メカニック前編
『ノア11』アマツシリーズ
<タケミカヅチ>
アマツシリーズの一機。型式番号TMHX―04。機体色はホワイト。白兵戦重視の設計がなされたAF。額のサブカメラユニットを中心として前方と左右に伸びる三本のブレードアンテナが特徴。メインカメラであるデュアルアイカラーはレッド。
開発コンセプトは『<カグツチ>の弾幕を生き延びて接近して来る強力なAFの迎撃及び破壊』であり、本機は大多数相手ではなく高性能の少数精鋭との戦闘が考えられており、強力な接近戦用の兵装を多数装備している。
カナタが発見した時には、コックピット内にコールドスリープされたフィオナが乗っており、機体を覆うように増加装甲が装着されていた。戦闘の最中、増加装甲が強制排除されて本来の姿を現す。大罪戦役中はパイロットの高い技量と相まって『剣鬼』と呼ばれていた。その他には特徴的な頭部の三本のブレードアンテナから『三本角』とも呼ばれている。
強力な近接武装の運用を前提にしており火力が高いが、その反面エネルギー消費が激しいという欠点を持つ。その対策として肩、前腕、膝部にジェネレーターの余剰エネルギーや周囲のD粒子を吸収蓄積するエネルギーチャージユニット『ヤサカニ』が設けられており、強力かつエネルギー消費が大きい兵装使用時に消費される。
アマツ部隊合流後は各種ウェポンモジュールを装備するようになる。機動性向上としてアディショナルブースター搭載型バックパックを装備し使用時は装甲が展開しスラスターが露出、高速戦闘を可能とするハイマニューバモードになる。
兵装
アサルトライフル:標準的な中~遠距離用ライフル
マシンガン:連射性に優れた中~遠距離用ライフル
パイルバンカー:電磁力により特殊コーティング処理の杭を敵に打ち込む。腕部に装備するウェポンモジュール。
プラズマウィップ:専用シールド内に仕込まれた特殊合金製ワイヤーに電撃を這わせて射出し鞭のように使用する。
ライキリ:腰部サイドアーマーに1本ずつ装備しているビームソード。高出力を誇り、並のAFなら一太刀で真っ二つにする威力がある。最大出力時にはビーム刃が大型化するビームブレードとなり威力が倍増する。
ナルカミ:前腕部のヤサカニに蓄積されたエネルギーを手掌に集中し直接敵に叩き込む特殊兵装。
足底部チェーンソーダガー:足底部内に収納されている。敵に蹴りを入れる際に刀身部分を露出させ蹴り刺す。赤熱化したチェーンソーで敵機を削りながら焼き斬る。必要に応じてダガー部分は射出可能。
チドリ:肩部、前腕部、膝部内のヤサカニに蓄積されたエネルギーを解放、周囲にプラズマを放つ兵器。エネルギー消耗が激しいが威力は絶大。攻撃範囲は機体周囲半径200メートル。使用時は肩、前腕、膝部の装甲がスライドしデュアルアイはセンサー保護用シールドで覆われる。
フツノミタマ:タケミカヅチの兵装の中で最も威力の高い大剣型ウェポンモジュール。未使用時はバックパックに取り付けられたウェポンラックに収納されている。
出力の段階に応じて三つの
フォームⅠ(マテリアライズブレードモード)――高密度D粒子を物質化し切断力に優れた強靱な刃を形成する形態。物質化によりエネルギー消耗が抑えられ長時間の連続使用が可能。
フォームⅡ(バスターブレードモード)――先端から高出力のビームブレードを放ち範囲内の敵機をなぎ払う形態。最大攻撃範囲は約1000メートル。また高出力のビームを発射することも可能。
フォームⅢ(ビームカリバーモード)――フツノミタマから超出力かつ巨大なビームブレードを発生させる形態。最大出力時のビーム刃は約2000メートルにも達する。
<カグツチ>
アマツシリーズの一機。型式番号TMHX―03。デュアルアイカラーは青。機体色はレッド。大罪戦役終盤で中破し撤退の途中で行方知れずとなる。その後はジャンク屋に回収されるがOSが故障していた為いじくり回されてしまう。それによってパイロット選定に適さない者が搭乗すると誤作動を起こし機体が止まってしまうというトラブルが起こり、曰く付きの機体としてAFマニアの間を転々とする。最終的にはマーケットに二束三文で売りに出されていたが、バルトが搭乗すると安定して動かせた為、無料で彼の機体になった。当初は様々な機体のジャンクパーツで構成されたアーマーに身を包んでおり、つぎはぎな外見から<パッチワーク>と呼ばれていた。Dリアクターは故障しておりジェネレーター出力は60%程度しか発揮できない状態ではあったが、それでもバルトが持ち込んだガトリング砲『レオパルド』を問題なく使用出来たため、以降はレオパルドを主力兵装として戦っていくこととなる。
重火器類の装備を前提とした機体で、アマツ部隊に合流し改修され後にバックパックに装備されたキャノン砲はジェネレーターと直結しており凄まじい破壊力を誇る。任務に応じてバックパックのキャノンを変更する。機体各部に設けられたハードポイントに各種兵装を装備可能。装甲が厚く脚部も頑丈で積載可能域が高いが動きが鈍重。その欠点を補うために足底部に特殊車輪が装備されておりローラーダッシュにて移動する。
兵装
ガトリング砲(レオパルド):左腕に装着、連射性に優れている。バルトが手に入れた物であったが消費エネルギーが高いためお蔵入りになっていた。それを後にマーケットで手に入れたカグツチに装備させたところ使用可能であった。以降は当機の主力兵装となる。
バズーカ(エイブラムス):右腕に装着し使用する。高出力D粒子の弾丸を発射する。連射性は低いが着弾ポイントで周囲を巻き込む爆発を起こす。
多連装ミサイルランチャー:両肩、両脚部に装備される。実弾やD粒子ホーミング弾などがある。
チェーンソーダガー:<タケミカヅチ>が装備しているものと同じモデル。赤熱化したチェーンソーで敵機を削りながら焼き斬る。腰部サイドアーマーに収納されている。
ホムスビ:頭部に装備された高出力D粒子砲。調整が難しい兵装であり通常はリミッターが掛けられている。最大出力で放つと砲門が故障してしまう。
オハバリ:バックパックに連結されている二門のハイパーディバインキャノン。ジェネレーター直結のため威力が高い。機動戦艦<アマギ>の主砲と同程度の威力を誇るがエネルギー消費が激しいため連射は不可能。
レールキャノン:バックパックに連結されている二門のレールキャノン。実体弾を電磁力で加速させて射出する。
<アマテラス>
アマツシリーズの一機。型式番号TMHX―06。デュアルアイカラーはグリーン。機体色はピンク。腰部のサイドアーマーとリアアーマーはスカートのように大型であり、装甲が一部展開しフェザーセルを発射する。またスカート部分は多目的モジュールであり、D粒子の力場を発生させ浮力を得ることで飛行を可能とする。フェザーセルと呼ばれる遠隔攻撃機を搭載しており、遠距離戦に秀でている。また側頭部には通信強化用のブレードアンテナが装備されており、各機への指示が円滑に行われるように設計されている。
専用のウェポンモジュールであるアマノイワトとドッキングすることで内蔵された多数の兵装により火力が大幅に向上する。
兵装
フェザーセル:遠隔機動兵器。ナノニウムを内蔵した高密度D粒子の弾。核を担うナノニウムに命令を送り、一定時間遠隔操作する事が可能。射出後20秒ほどで消失する。ミサイルの様に敵を追尾し衝突する。
スナイパーライフル:長距離狙撃用のライフル。連射性は低いが一発の威力が高い。
ビームソード:AFに標準装備されている近接戦闘用の武器。アマツシリーズ用の出力向上モデル。
アマノイワト:アマテラス専用の大型ウェポンモジュール。十字架の様な形をしており、その上部に<アマテラス>とのドッキング部が設けられている。D粒子の重力操作によって浮遊する。各部に多連装ミサイル、ホーミングレーザー、各種ビーム砲、フェザーセルなど多岐にわたる兵装を内蔵している。メンテナンスに時間が掛かるのとその巨大さ故に運用が難しい為、重要な局面に投入される事が多い。
<ツクヨミ>
アマツシリーズの一機。型式番号TMHX―07。デュアルアイカラーはオレンジ。機体色はブラック。特殊電子戦兵装である『トバリ』によって光学迷彩を展開可能かつ電子戦に特化した機能を持っており隠密行動や威力偵察を得意としている。バックパックのスタビライザーにトバリのシステムが内蔵されており、D粒子を改造した特殊粒子を散布し強力な妨害電波を発生させることでAFなどのカメラやレーダーから姿を消すことが出来る。また、この特殊粒子は機体を覆うDフィールドに付着させることで光学迷彩機能を発揮し肉眼からも視認できなくなる。光学迷彩機能を発揮できるのは非戦闘時のみであり、戦闘時には武器の使用などによるDフィールドの出力変動によって特殊粒子の付着が阻害されてしまうため光学迷彩は使用不可となる。
ただし戦闘においてもステルス機能やジャマー機能を活かしミサイルなどの誘導兵器をかく乱しつつ敵の懐に入り殲滅するなど戦闘力は高い。隠密行動が主である事から装備は軽装であり、総火力は低いがチェーンウィップやスラッシュサイズ等、高威力の兵装を装備している。
兵装
チェーンウィップ:左前腕に装備するシールドに内蔵された鞭状の兵装。小さな刃が数珠つなぎになっている。打撃だけでなく、先端が尖っており射出時に刺突武器としての運用も可能。また敵の武器を絡め取って破壊するなど用途は多岐にわたる。
ニードルバレット:腕部に装着するウェポンモジュール。高密度D粒子をニードル状にした弾丸を撃ち出し敵機のDフィールドに干渉もしくは貫通破壊するのに特化している。連射も可能。
スラッシュサイズ:死神を連想させる大鎌状の武器(大鎌モード)。高出力D粒子のビーム刃を発生させ切断力に優れる。ビーム発生部は可動し突撃槍のように運用することも可能(ビームランスモード)。
サブマシンガン:近~中距離戦に特化した連射性に優れたライフル。
ショットガン:近距離に特化した散弾銃。
トバリ:光学迷彩とステルス機能、ジャマー機能を併せ持った機構。光学迷彩使用中は武装類は使用不可。ステルスやデコイによるレーダーかく乱とジャマーによる妨害電波やミサイルなどの誘導兵器無効化が可能。
<スサノオ>
アマツシリーズの一機。型式番号TMHX―08。デュアルアイカラーはイエロー。機体色はダークブルー。頭部の額部で前方に伸びる二本のブレードアンテナが特徴。大罪戦役終盤にロールアウトした機体。アマツシリーズの一つの到達点として、それまでに開発されたアマツシリーズの性能の平均値を併せ持ったバランスタイプの機体。作戦に適したウェポンモジュールを装備する事で様々な局面にて100%の性能を発揮する。当機を基にして量産型アマツシリーズの生産が考えられていたが、高コストであった為中止されている。
兵装
ハバキリ:シールド一体型のビームブレード。シールド先端部にビームブレード発生器が設置されており攻防一体の戦術が可能。ライキリのビームブレードモードを超える出力を持つ。
ムラクモ:高速ブースターと高出力Dフィールド発生装置内蔵型バインダーを併せ持った専用バックパック型ウェポンモジュール。機体周囲に高出力Dフィールドを展開し高速で体当たりを行う『モードクサナギ』が使用可能。その威力は絶大で並のAFであれば一撃で粉砕が可能だが、エネルギー消費が激しく連続使用時間は30秒と短く終了直後は冷却などによりパワーダウンが生じる。
アサルトライフル:標準的な中~遠距離用ライフル
マシンガン:連射性に優れた中~遠距離用ライフル
サブマシンガン:近~中距離戦に特化した連射性に優れたライフル。
ショットガン:近距離に特化した散弾銃。
レールガン:電磁力で実体弾を発射するライフル。
ビームソード:AFに標準装備されている近接戦闘用の武器。アマツシリーズ用の出力向上モデル。
チェーンソーダガー:<タケミカヅチ>が装備しているものと同じモデル。赤熱化したチェーンソーで敵機を削りながら焼き斬る。腰部サイドアーマーに収納されている。
ディフェンサーシールド:両肩に装備されるウェポンモジュール。Dフィールドをピンポイントで展開し攻撃を防ぐ。
水中戦装備ハイドロジェットユニット:水陸両用のバックパック型ウェポンモジュール。取り込んだ水を噴射して推力を得るバインダー型のハイドロジェットユニット二基を装備しており、水中で圧倒的な加速力を得ることが可能。さらにバインダー内に取り込んだ水をD粒子の重力制御機能によって圧縮し発射する『ハープーン』は絶大な威力を誇り並のDフィールドを貫通しAFに大ダメージを与えることが可能。また圧縮した水を噴射してウォーターカッターとして使用することも出来る。肩と脚部にもハイドロジェットユニットを装備。左腕にはディフェンサーシールドを装備しDフィールドを進行方向にピンポイント展開する事で水抵抗を減らし水中での加速レベルを上げている。
<クラミツハ>
アマツシリーズの一機。型式番号TMHX―05。デュアルアイカラーはグリーン。機体色はワインレッド。<タケミカヅチ>と同時期に開発・ロールアウトした機体。<タケミカヅチ>と対になる機体で同機との連携を想定した調整がなされている。高出力のスナイパーライフル(アマノヌボコ)を装備しており敵機のレンジ外からの狙撃が得意。長距離狙撃時はディフェンサーシールドを地面に突き刺しヌボコの銃身を乗せて撃ったり、腹ばいになって撃ったりと色々パターンがある。アマノヌボコはヘヴィマシンガンモードに変更可能で中距離戦に移行し<タケミカヅチ>の援護射撃を行う。大罪戦役の終盤で大破しクレイドルに回収・修復されていたが適合するパイロット不在のまま格納庫で眠っていた。本編ではフィオナがパイロットを務めることになる。
兵装
ビームソード:AFに標準装備されている近接戦闘用の武器。アマツシリーズ用の出力向上モデル。
ディフェンサーシールド:左肩に装備されるウェポンモジュール。Dフィールドをピンポイントで展開し攻撃を防ぐ。<スサノオ>の物とは違って一枚のみ。前後にスライドしフェザーセル発射口が露出する。
フェザーセル:遠隔機動兵器。ナノニウムを内蔵した高密度D粒子の弾。核を担うナノニウムに命令を送り、一定時間遠隔操作する事が可能。射出後20秒ほどで消失する。ミサイルの様に敵を追尾し衝突する。
アマノヌボコ:クラミツハ専用のスナイパーライフル。通常のスナイパーライフルよりも単発での威力や連射性が高い。狙撃モード時はチャージして発射可能。通常戦闘時はモードを切り替えて連射性の高いヘヴィマシンガンモードになる。
<イザナギ>
アマツシリーズの一機。型式番号TMHX―01。アマツシリーズのプロトタイプ。アマツ型フレームによる初の機体。従来機よりも優れた機動性とパワーを発揮し様々な兵装のテストを行った。その運用データを基に後継の機体が開発されることになる。
<イザナミ>
アマツシリーズの一機。型式番号TMHX―02。アマツシリーズのプロトタイプでイザナギと同時に開発された。イザナギと異なり電子戦や遠隔兵装など特殊な兵装のテストが行われ、その運用データを基に<アマテラス>、<ツクヨミ>が開発されている。大罪戦役終盤に<クロノス>直属のAF<クイーン>によって侵食され怪物と化してしまう。当時のアマツ部隊と交戦し深手を負ったがアマツ部隊は壊滅状態に陥り撤退。それから百年もの間、当機は『ヨモツヒラサカ』の火山内に身を潜めている。
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