用語設定集④


・「ペリドット侯爵家」

 王国の北東部の国境に面した広大な領地を持つ家。

 武門として知られ軍事に秀でた家柄であり、かつてはベルリ家とも肩を並べて戦った歴史のある家柄。

 魔草の流通などの手堅い税収もあり、強力な軍隊を保有することを可能としている。

 現当主のライオネルは魔導士の育成にも力を入れており、魔法の在り方についてはやや開明的なスタンスを取っており魔導協会ネフレインとはやや衝突を起こしている。


・「ヘリオストル」

 次期当主であるオフェリアの為にライオネルが集めた騎士団であり、将来的には彼女の家臣団として位置づけられる若者を中心に構成されている。

 そのため忠義心に厚く、才気のある人材を集めており、事実としてこれまでも相応の成果を発揮している。

 ただこれまでのところ順当に成果を上げてきたせいか、やや増長している部分と騎士団長ヘルモートのオフェリアに対する忠義心の高さからシャーウッドの森の魔物討伐を彼女が直々にベルリ家に頼みに行ったことに対し、不満を募らせていたことが今回の暴走につながった。

 花位ブルーム以上の魔導士が複数在籍しているのが特徴。


・「魔草」

 魔石と同じく、魔力を含んだ物質の総称。

 つまりは魔力を含んだ植物のことを表す。

 秘薬などの材料になりまた人工的で安価な栽培方法が確立されていないため、とても高値で流通している。


・「シャーウッド」

 ペリドット侯爵家の領地の一つ、広大な森林地帯を有しており王国においても三本の指に入る魔草の生産地域で侯爵家にとっても貴重な税収の一つ。


・「魔物」

 この世界に点在する強力な生き物の形をしたナニカ。

 モンスターは生き物であるが、魔物は生き物ではない。

 というのもモンスターは死ねば遺体は残るが魔物は活動を停止すると魔力の結晶を残してそれ以外の部分は霧散する。

 そのため生き物ではなく現象に近い存在ではないかとされているが詳しいことはわかっていない。

 これまでの記録からもモンスターとしての討伐難易度換算で200以上のものとされるものばかりで「魔物」という存在は全般的に強いとされているがあまり一般的には知られていない。

 これは単に一見するとモンスターと見分けがつかないこと、魔物自体がとても発見例が少ないためである。

 見た目にはわかりづらいが生き物ではない魔物はモンスターと違い生き物としては逸脱した行動を取りがちなので判別は可能、また傷を負わせることでも見分けることが出来る。


・「深森の魔蜘蛛キリネア

 シャーウッドの森の深部に現れた蜘蛛型の魔物。

 女王と王の雌雄で行動する個体であり、コロニーを作り増殖する習性を持つ。

 攻撃面においては他の魔物種に比べると前脚での攻撃や毒を帯びた強靭な糸を放つぐらいで高くはないが、反面防御面はかなり高い。

 硬質な外殻を持ち、更には浸食領域という術式に干渉する力を持ち魔法を著しく減衰させるため傷つけることは非常に難しい。


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