銀狐幻想曲 カクヨム版

チ=ウルシ

strange.1

“暁”それは「夜明け」や「明け方」と言う意味。

もしくは……、


ジリリ……、と煩わしく鳴る目覚ましの音。

そのスマホの持ち主はと言うと、


「……。」


寝ている。


ドタドタと部屋に来る足音がして、”コンコン”とノックの音が入るが


「……。」


返事はしない、それどころか布団に包まる。


「おい、はやくしろ”有栖”ッ! 学校に間に合わなくなるぞッ!」


と、少年の声が少女の部屋に飛び入る。


「んー……、後5分。」


と少女が睡眠の延長を求める声を出す少女。


だが、少年は


「おい、”イナホ”さんにお前の修行量増やさせるぞ?」


その一言で少女は飛び起きた。


「”龍成”! 現在の時刻は?」


少女の質問に少年は、


「ん? 今は、6時半だが。」


と返すと少女は慌て着替え。


「朝ごはんは?」


「白米と味噌汁、それと塩サバだ。」


「それなら10分で食べれる……、

龍成たつなり”は先に行っててッ!」


「え、でもそれだと……、」


「いいから、先に行くさねッ!」


「……、わかった。んじゃあ”ツキ姉”、

”フユ姉”行って来る。」


”いってらっしゃい”と2人の女性の声を後に少年は学校へ。


遅れるように少女が出てきて、2人にこう

質問する。


「”冬留ふゆる”さん、あいつは行った?」


「行ったよ。」


「”ツキ姉”、ごはんは?」


「準備してあるから、ゆっくり食べなよ?」


そう心配する、冬留と暁。


さて、少年が登校して20分経過した辺り


「……、そろそろか?」


「すまん、”龍成”。少し遅れた?」


「いや、丁度お前が来るんじゃないかなと思ったところだ。」


「それなら良かった。」


そろそろ、この2人を紹介しよう。


後を追っていた少女は、”小崎川こさきがわ 有栖”。


先に登校していた少年は、”神鳴じんめい 龍成”。


そして、2人はきちんと学校に着いた。


「おはよう、”こさちん”ッ!」


と、元気に挨拶した少女は有栖にいきなり近づいて、ゲヘゲヘ笑いながら


「さて、こさちんのその微かなお……、」


「”しーちゃん”、お触り厳禁さね。」


「あ、アームロックはやめて! う、腕が壊れる、こわれるッ!」


「うっさね、1回黙るさね。」


「おい、有栖それぐらいにしておけ。

”静”もセクハラすな。」


「……、はぁ。今回はこれくらいにしておくから。」


「うぅ、腕イタイ。」


有栖にセクハラしようとした少女は、

雨夢あまゆめ 静”。


3人は特殊棟に向かって行った。


─ここから始まるのは”少年・少女”の

戦い様々な、葛藤や思いを表す物語。

この話その始まり……─

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