パジャン島 十六

 あれから二日経ったやった事は巧人に武器の製作を頼みに行ったり観光したりしたその間にまた一人の遺体を見たあの時の視線も時折感じた「今日もダメでしたね」「あんた後何回行くつもり?」



「本音を言うなら作ってもらうまで」「しつこい男はモテないわよ?」「悪かったなモテない男で」「でもいつまでも滞在するって事は無いですよね?」「あぁ、だから次で最後にしようと思う」



「次で…ってホントかな~?」腰を少し落とし上目遣いで綾瀬がそう言って来た「…それよりそろそろ何処かで飯でも食おうか」「あ~!話逸らした」ぐうぅーっと腹の音が鳴り二人の視線が集まる



「あっあははすみません実はさっきからお腹が空いちゃって」気にしていない様に見えたが少し頬が赤くなっていた「仲月何してるの?さっさとご飯行くよ?」「…はい」その後腹ごしらえを終え宿に戻り



「ちょっと用事があるから出て来るから二人は待っててくれ」「分かりました」「どうせ巧人君の所に行くんでしょ?」「まあな」「行ってらっしゃい」「あぁ」



 宿を出て綾瀬と飲んだあの店に向かった席に着き注文をする「お待たせしました」「ありがとうございます」一時間程飲んだ…「あークソッ…巧人の奴武器作ってくれないな」「こうなったらアイツを」持っていたグラスを叩きつけようとした瞬間



 パシッと止められた「…」振り返るとあのキキョウと言われていた女が見ていた一瞬冷たい目をしていたがすぐさま満面の笑みに変わり「また会いましたね?確か次はお受けいたしますって言ってましたよね?」



「…分かった」「ここの会計は私が払っておきますね?」「あぁすまんな」少し歩きキキョウの店に着いた他の店と比べると雰囲気が何層か違った



 店に入り部屋に案内されたキキョウがふすまを開け「どうぞ」「ありがとう」非常に手入れがされている部屋だ襖を閉める音がした…



 俺は振り返ることなくその言葉をキキョウに告げた「それで?今から俺を殺すのか?」「!?」

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