今の恋人と付き合い始めてから、十ヶ月が経過したらしい。早いねぇ。三百日も同じ人のことを考えながら寝て起きてを繰り返すなんて、尊いなんて領域はとっくに超えてもはや気持ち悪いとさえ思う。昔は事ある毎にドキドキして、縄文土器があったら入りたいぐらいだったのに、今はどちらかと言うと、大きく手を広げて包み込んであげたいような気持ちになることの方が増えてきた。大人たちにそんな話をすると、「まだ早い」と言われる。そういうものなのか。まあ、周りの意見はそれとして、今日も今日とてそれなりに、幸せに暮らしているから、私の土器の中の不安な気持ちには蓋をして、煮詰めて食べてしまおう。それで何とかなるはず。まだ若いから。

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