ゴミ溜めの 底に溜まった 墨溜まり


 ゴミ溜めの 底に溜まった 墨溜まり


 <解説>

 下には下がいる。しかし下にも限界というものがある。上の重みに堪えかねてぐずぐずに崩れてしまうのだ。そして形を失って黒い液体になる。

 生まれたてのゴミだった私も、ああはなりたくないと思っていた。しかし上からゴミがやってきて、私は少しずつ下に落ちていく。途中からは明確に引きずりこむ意図を感じた。ゴミには手も足もない。ある日、身体の調子がなんかおかしいと思ったら、半分ほど溶けて底に流れ着いていた。

 今? 今はみんなと一緒。



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