第28話 フランスのお酒とドリンク類
語学学校でなぜかお酒の話の授業があった。もちろん未成年も多いから試飲はできないが、匂いを嗅いでお酒の名前を当てるという。
学生が多いので、そんなにお酒の種類を当てられない。
が、私は鼻がいいのが自慢だし、まぁいい歳していたので、お酒も知っていた。
クンクン
「これはコアントロー、こっちは同じ柑橘系だけど、グランマンニエ」と当てた。
これには生意気なアメリカ人学生もびっくり。そんなことでしかマウント取れないのが悲しい気もしなくはないが。
ボルドーに行ったと言うと、先生が
「どうだった? 高級ワイン飲んだ?」と聞いてくる。
試飲はしたけれど、高級ワイン域はいくらからかわからなかったが、今思えば十分高級ワインの部類に入っただろう。
「味は正直わからないですけど。ものすごく濃くて、残留滓が残ってる感じでした」
「その通り。赤ワインの高級なものは濃いのよね。味は…まぁ、濃い」
私も先生もソムリエじゃないので、そこは勘弁してほしい。
フランスには赤ワインも白ワインもロゼもある。
日本ではあまりロゼを飲むことはないが、ロゼは酸味があって、夏に冷やして飲むと、夏が来たなぁって個人的に思う。全く個人的な意見なので、そこはソムリエじゃないので…。その酸味のある冷えたロゼワインと鱈のブランダード(鱈を蒸してニンニク入りホワイトソースでペースト状にしたものをパンにつけて食べる)と夏の爽やかな気分になる。日本の蒸し暑い夏でも気分だけでもそうしたい時は作ってみたりする。しかし面倒なので、気分が良いと言うより、おフランス気分に酔っ払っている時にしかしない。オリンピックより頻度が低い数年に一度くらい。今年はやってみようかな。
秋はどこでも収穫祭があるようにここ、トゥールにもボジョレーヌーボーみたいなものがあるらしい。
「新酒のお祭りが夜あるから」と言われて、行ってみることにした。
そしたら夜と言うのに市役所の前にものすごい人だかり。本当にお祭り騒ぎだった。新酒ができたことをお祝いすると言うのだ。学生も地元の人も多くてごっちゃ返していた。
試飲できたような気がしたけれど、人が多かった、夜にお祭り騒ぎしたと言う記憶だけが残っていて、味のことはさっぱりだ。
トゥールのワインは白ワインが多くて、酸味が強くて苦手だった。あとシェーブル(ヤギのチーズ)に合うと言われている。両方苦手だった。
シャンパーニュ地方以外の泡のワインはスパークリングワインと言われることも初めて知った。シャンパンではなくスパークリングワインと聞くとなんだか少しだけ残念な気持ちになるが、それでも美味しいものも多い。
あと、お酒の苦手な人でもりんごのお酒シードルはうっかり飲めてしまいそうな美味しさだ。甘口と、辛口があるが、甘いのはジュースのようだ。
一年をフランスで過ごして、私が一番美味しいかったと言えるのはアルザスの「ゲヴェルツトラミネール」と言うドイツ語のような名前の白ワイン。マスカットの味がしてフルーティで美味しい。これはパリの街角のカフェのおじさんに教えてもらった。
本当に美味しくて、嫌いな人は少ないと思う。
フランスはワインが水より安いと言われるが、そういうワインもあるがやはり美味しいのか? と言われると、美味しくはない。
それからビールは夜、食事と飲むものではないらしい。じゃあ、いつ飲むのかというと、なんだか午後にリラックスしたい時とか? 気軽に飲むアルコールらしい。
そしてビールにレモン風味が入った「パナシェ」と言うドリンクがある。とっても飲みやすくて、私は好きだ。
その作り方をこっそり、特別に伝授しよう。(本当はどうだか知らないが。味は多分、あっている)
キリンレモンにビールを注ぐ。(逆も可)
比率は甘いのが好きなら半々でもいいと思う。甘さが苦手なら調整してほしい。これにポテトチップスは無限ループになってしまうので、気をつけて。
これも夏のオシャンティな飲み物として活用できると思うので、ぜひ試してみて。ビールの苦味が苦手な人はこの苦味がレモンと相まっていい風味を出してくれて、そして甘さが素敵に飲み口を軽くしてくれるから。
フランスに行って、いろんな飲み物があったけど、アルコールを楽しむ文化なので、せっかくなら楽しんでほしい。
でももしアルコールが飲めないなら、カフェで「シロップ ド シトロン」を頼んで欲しい。
甘いレモンシロップ、いろんなシロップがある。 シロップ ド の後を書いている果物を頼めばいい。フランボワーズとか色々あった。
綺麗な色の甘い飲み物がくる。多分、炭酸で割ってくれる? はず。色が綺麗で、映えること間違いない。観光に疲れて、カフェに入り、コーヒーもエスプレッソで出てくることにうんざりしたら、甘くて、綺麗な飲み物をぜひ頼んでみて。
カフェオレはフランス語なのになぜか存在してなくて、同じようなものが飲みたかったら「カフェクレム」と頼んでみてね。そしたら牛乳たっぷりのコーヒー出てくるから。
あの時はスターバックスもなくて、パリでもカフェしかなかった。カフェで話すためだけにエスプレッソを頼んだり、疲れて、シロップ水飲んだり…。懐かしい思い出が飲み物にも詰まってる。
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