第10話 現代人は安寧が欲しい
アークインプ狩りをルーとローを中心に1週間ほど行った結果、ルーもローも無事に10レべに到達する。他の魔物と比べてレベル上がるの遅かったけど、こればかりは種族の差があるんだろうな。
進化先は、アークフェアリーが選べない。代わりに選べるのはフェアリーナイトで、1択である。これは前衛をさせ過ぎたからこうなったってこと……?実際、この2人が前衛で戦っていた期間は長いし、種族名にナイトが付くなら前衛向けになるんだろう。ただ正規進化っぽいアークフェアリー、フェアリークイーンと進化していって欲しかった気持ちはある。
進化させると、何故か装備させていた鋼鉄の鎧と鋼鉄のカイトシールドまで進化時の発光の中で歪み、オーダーメイドっぽい高級そうな鎧と盾になっていた。エリートフェアリーが120センチぐらいで、フェアリーナイトは140センチぐらい。外見上は小学1年生から小学6年生や中学1年生ぐらいにまで成長したって感じかな?
結構凛々しい顔つきにもなったし、魔力量が通常のフェアリーの1.5倍あるローは「お兄さん、これからもよろしくお願いしますね」みたいな妹系女子の口調になった。なおルーは「見て見てー!ぴかぴかの鎧!」と精神的な成長があまり見られない模様。個体によって随分と性格変わるな。
そして目標である貯金額1000万円に到達したので、魔物を取り扱う商店で一番上のランクまで見せて貰うけどAランクのグリフォンが1000万円なので丁度買える。
ただ、パワーレベリングでどんどん進化させられることを考えるとスネーク君のように魔力値が高くて将来乗りやすそうな魔物の方がコスパは良いか。……Dランクのハーピィ、の進化前っぽいEランクのレッサーハーピィに魔力量多い子がいるからこの子で良いか。
レッサーハーピィの魔力量が通常50+レベル×2のところ、レベル×5になっている子がいたのでその子と契約。スーのお蔭で実際に魔力量の多い魔物がどうヤバイかちゃんと理解出来たので魔力量が通常より多い子と契約するのは当然だね。ハーピィは魔法を使えないそうなので、実際にこの魔力量の多さが効いてくるのはハーピィから進化させる必要があるかな。
まあ初期の魔力量が多いんだから将来的には使えるでしょ。魔力多いのに魔法を一切覚えない種族は流石にネタキャラ過ぎるし、そういうのを人気のありそうなハーピィでやらないはず。
あとハーピィは人1人ぐらいなら抱えて飛べるので、自分1人なら空を飛んで移動する選択肢が出来た。フェアリーナイトのルーとローも、2人で頑張ればラミアを担いで運ぶことは出来る。ということは、街から街への移動時間はかなり短縮されそうだな。
まあ一先ずはダンジョンに潜ってレベリング。レッサーハーピィが20万円程度で買えたため、お金目的じゃなくて経験値目的だね。Cランクになったルーとロー、Dランクで10レべに到達したままのムーは経験値が入らないので、まだDランクのスーとスネーク君、レッサーハーピィのハルが中心になって狩るようにする。
【ステータス】
名前:ハル
種族:レッサーハーピィ(E)
レベル:3
魔力:60/60
……そしてこのレッサーハーピィ、非常に弱い。空中戦の機動力はある方なんだけど、殺傷能力のある武器が足の爪だし、腕が羽になっているせいで上手く武器を持てない不具合。仕方がないので硬直したレッサーインプを死にかけにして、トドメだけ刺させる方法で強制パワーレベリングを行い、さっさとハーピィにまで進化させる。
レベルの上がりやすさは、早い方かな。ハーピィに進化すると今までフェアリーナイトぐらいの少女だったのが、普通の女性に羽が生えた感じになるのだが、言葉を喋れないので精密な意思疎通は不可能。というか思っていたよりも馬鹿で、口頭の指示パターンを覚えられないのは最悪。ここからさらに進化したら頭の方もマシになるのかな?
「そろそろ素材の売却額だけでCランク冒険者になるぞ」
「あ、でしたら15階突破して来ます。素材の売却額だけでCランク、だったらそっちの方が目立つと学んだので」
「……いや本当、何のためにダンジョン潜ってるんだ?冒険者なんて売名してなんぼだろ?」
冒険者ギルドのギルドマスターからまた同じような突っ込みは入るけど、単純に強くなりたいという気持ちはある。というよりかは死にたくない、の方が正解かな。
支配下の魔物が強くなればなるほど、自分の身は安泰っぽいし奇襲で命を落とす可能性とかも減る。既にフェアリーナイトの2人が単独でもCランクの魔物で、相当強い方だからかなりの安全を確保出来ているけど、過去にこのダンジョンは50階まで潜ったAランク冒険者達だけのパーティーが存在する。
つまり、最低でもそこまでは強くならないと本当の意味で安全とは言えない。……そう考えると次の狩場を見つけて、魔物達は全員BからCランクぐらいまで一気に引き上げたいな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます