第9話 ゲーム実況スレ part223【怪異縺ゅ縺�撰シ抵シ進行中】


【2nd.ユニバース】ゲーム実況スレ part223【怪異縺ゅ縺�撰シ抵シ進行中】

 ・基本sage進行

 ・情報は証拠と一緒に

 ・巻き込まれたプレイヤーについてはここではなく公式HPへ


 102:名無しの旅人 ID:OY3X8KWT0

 さて、事件から8時間が経過したわけだが


 105:名無しの旅人 ID:J6rwlDgb0

 運営からの続報はないな


 108:名無しの旅人 ID:kRdI7VZP0

 配信もトマトちゃんねる以外は遮断されちまったしな


 109:名無しの旅人 ID:U4NDyhFm0

 まぁ見れたとしてもスプラッタ映像になっちゃうしね

 関係者とかファンからしたら最悪でしょ


 113:名無しの旅人 ID:J6rwlDgb0

 トマトちゃんねるの同時視聴者数がえらい数になってるな

 いくらぐらい稼げるんだろ


 116:名無しの旅人ID:C9QvBGnS0

 >113 不謹慎すぎ あと収入は被害者に寄付するってよ


 117:名無しの旅人 ID:U4NDyhFm0

 マ? やるじゃんトマトオル


 118:名無しの旅人 ID:J6rwlDgb0

 今起きたんだけど何が起きた?

 三行で頼む


 119:名無しの旅人 ID:E3MNqeLf0

 まず最初に、ファイナルクエストの世界にログインできない不具合が発生

 守護獣がモンスター化してプレイヤーNPC関係なく殺戮ショー開始

 死んだはずの国王と王妃が合体(物理)して阿鼻叫喚


 120:名無しの旅人 ID:MLyhcDpf0

 次に赤子鬼、シティファイターズでって感じか

 今はゲームカテゴリ全体がメチャクチャだもんな

 他ジャンルまで侵食してたら被害者は1000人どころじゃなかっただろうな


 121:名無しの旅人 ID:zjH/tcpx0

 せめてログアウトだけでもできないんかな

 バグなら修正パッチとかじゃどうにかならんのか?


 125:名無しの旅人

 ID:J6rwlDgb0

 >121 バグっていうよりも、あの鳥居をどうにかしないと駄目だろ


 131:名無しの旅人 ID:u+QoYQA

 仮に鳥居をぶっ壊したら中の人間は一生出れないのかな?


 137:名無しの旅人 ID:W5gvQeZa

 どうなんだろ

 そもそも鳥居が現れた理由があるはずだよね

 それが分からないと根本的な解決にはならないんじゃないの


 139:名無しの旅人 ID:U4NDyhFm0

 運営がなんとかするしかないのか……もうダメかもしれんね





 502:名無しの旅人 ID:QsvL3P560

 おい、トマトオルがファイナルクエストでなにか始めたぞwww


 513:名無しの旅人 ID:Q0e0i8+30

 ホントだ 聖剣ぶん回して遊んでるわwwww


 515:名無しの旅人 ID:eK8e+7Jm0

 こんな状況で余裕あるなぁ さすがは最強廃人のトマトオルだわ

 あの人だけ別ゲーなんだがw


 552:名無しの旅人 ID:dL4qMo3T0

 聖剣ブン回すだけでモンスターの大群が消えていくんだが……

 さすがにチートじゃね?


 562:名無しの旅人ID:+vb7vfZ90

 本人はチートじゃねぇ、とのこと

 トラウマなのか、チート行為って言われると発狂するぞ

 なおバグ技は堂々と使っている模様


 573:名無しの旅人 ID:V+6l9hN40

 うおぉぉ! 勇者様だぁぁぁぁ!


 582:名無しの旅人 ID:WzEbXBG00

 きたああぁぁ!wwww

 ってなにコレw ファイナルクエストに勇者なんてジョブあったっけ?


 591:名無しの旅人 ID:Yr3ytYR70

 隣にいる可愛い子がポカンとしてるw

 カワイソスww




 894:名無しの旅人 ID:kr4sHsbs0

 は? え、どういうこと?


 901:名無しの旅人 ID:eK8e+7Jm0

 なぁ、これってバグなのか?

 俺の目がおかしいだけか? なぁ!?


 929:名無しの旅人 ID:WzEbXBG00

 トマトオル……南無……


 931:名無しの旅人 ID:RbS7/jgF0

 いや、そうはならんやろww


 937:名無しの旅人 ID:eK8e+7Jm0

 >931 なっとるやろがいw(古いネタやらせんなww)

 マジでなんで生きてるの? ヴォーパルバニーに涙目なんだがww


 942:名無しの旅人 ID:RbS7/jgF0

 分身バグ? そんなのあったっけ


 950:名無しの旅人 ID:Yr3ytYR70

 セーフティポイントバグかもしれん


 952:名無しの旅人 ID:T3Yr3XYR0

 >948 マジやんけww おまい何者ww


 954:名無しの旅人 ID:Yr3ytYR70

 トマトオルは10年前にもファイナルクエスト8でやってた

 ソース→http:*****


 963:名無しの旅人 ID:T3Yr3XYR0

 マジやww やっぱこの人ヤバいわww

 ていうか古い過去動画を一々覚えてる>950も中々に……


 973:名無しの旅人 ID:kr4sHsbs0

 なにこの人、超ヤベー奴じゃんw 他の動画も見てくるわw


 982:名無しの旅人 ID:RbS7/jgF0

 あ、トマトオルたちが移動し始めたぞ

 救助隊と合流するらしい


 954:名無しの旅人 ID:Yr3ytYR70

 次スレ立てといた

【2nd.ユニバース】ゲーム実況スレ part224【怪異攻略中】

 http:*****





 現実世界の怪異対策室。

 アゲハプロダクションの代表、逆左凪は部下の報告を聞いて苦虫を噛み潰したような表情を浮かべていた。


「……つまり、あの鳥居はプレイヤーを仮想世界へ閉じ込めるために用意されたものだということ?」


「はい。その可能性が高いです」


 ドン、と机を叩きつける音が響く。机の上にあったコーヒーのカップが倒れて書類を汚した。


「ふざけた真似をしてくれるじゃない。誰が黒幕か知らないけど、絶対に許さないわよ」


「現在、2nd.ユニバースに取り残された人命は1082名であると確認がとれています。そのうちゲームオーバーとなったのは既に200名を突破。今後も増加するとみて間違いありません」


「救助隊のメンバーは無事なの?」


「はい。しかし何度かの怪異と遭遇により、数名の犠牲者が出たようです」


 その言葉を聞いた瞬間、ナギの顔が青ざめた。多少の覚悟はしていたが、改めて犠牲者の数を聞くとショックが大きかった。


「政府により、正式な発表はまだ控えてくれとの要請がありました」


「それはどうして?」


「恐らく混乱の防止と、遺族への配慮でしょう」


「……でしょうね」


 プレイヤーと違って、死んだら終わりである。しかも化け物に家族を殺されたというショッキングな出来事だ。


 救助隊の前に出発した調査隊の惨状を見たナギも、同じ気持ちだった。もし自分が関係者の立場だったらと想像すると、とてもではないが公にはできない。


「救助活動や原因の究明は進んでいるのよね?」


「現在、救出作戦は進行中です。原因となっている怪異は依然として見つからず、進展は見られません。鳥居以外からのアクセスは不可能で、内部からしか干渉できない仕組みになっているようです」


「そう……」


 元凶が見つからないということは、こちら側からできることは何もないということだ。歯がゆい思いを抱えながらも、ナギは自分にできる最善を模索するしかなかった。


「私に何か手伝えることはあるかしら?」


「いえ、代表には待機して頂くのが一番かと。下手に動くことで二次被害が起きる可能性がありますので、ご理解ください」


「……分かってるわよ」


 ナギが指示を出しても、所詮は一般人だ。怪異を相手にして、対抗する術を持たない。今はまだ、大人しく待つことしかできなかった。


「我々ができるのは、一刻も早く被害者を救出し、事態を収束させることです」


 自分の無力さが悔しい。歯を食いしばりながら、ナギは拳を握りしめる。


「……引き続き、現場の指揮をよろしくお願いします」


 そう言って、部下の男は部屋を出て行った。一人になった室内で、ナギは大きくため息をつく。


「私がもっとしっかりしていれば、みんなを助けられたかもしれないのに……!」


 机に突っ伏しながら、自分の非力さを嘆いていた。そしてふと、机の上にある写真へと視線を向ける。

 そこには、二人の幼い少女が並んでいた。


「…………こんなとき、マユが居れば……」


 小声で呟きながら、ナギは静かに泣き続けたのであった……。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る