異世界探索部なのに、異世界探索が捗りません
@Minase-Minatsu
プロローグ 勧誘は良いとこカットで!
『香椎兎角』は隣に立つ『愛里熾亜•ロダンセ』に尋ねる。
「えっと、……アレはナニをしているのですか?」
現在、彼はオープンスクールの体験入部と言う名で現在、異世界『コロニナ』へ来ている。
愛里熾亜は答える。
「盗賊退治じゃ。未だ未だ治安が悪いからの。こうして治安維持活動も大切な役割なのじゃ」
先輩部員が盗賊の首を容赦無く跳ね飛ばす。
(うへぇ、中々スプラッター……)
場所を移す。
「えっと……。---あっちは何をしているのですか?」
「議場への立ち入りじゃな。大規模な汚職があったらしいのう」
生徒が町役場へ物々しい雰囲気で突撃。
しばらくすると、観念したのか、役人が拘束されて出て来た。
また場所を移す。
「これは一体何が……」
「農地の整備と魔獣退治じゃ。こうした警備や開拓も立派な役目じゃ」
耕運機で1人は畑を耕しているが、箱乗りで乗っている人物は魔力を乗せた弾丸で狼の様な獣を狙撃する。
「な、成程。多岐に渡るのですね」
「ま、これは飽くまでも一部活動の一端じゃ。是非とも、入部を待っておるぞ?」
この愛里熾亜にはニコっと笑う。
『魔族界随一の絶世の美女』と言われている愛里熾亜。
最初の授業見学で訪れた演習場で行われた模擬戦。
そこで凛として振る舞う剣技に見事、惹かれる兎角。
早速、剣技への憧れと強さを尋ねるべく、『異世界探索部』へ来た兎角。
この時は純粋に、『格好の良さから来る目指すべき人物像』であった。
しかし、この時の思いは未来では変わる。
もっと別の意味でお近付きになりたい、と……。
他にも、愛里熾亜を目当てとしている見学者も多い。
なので、ライバルは多い。
……と、思う。
誰もが知る人物である。
故に、この部へ入れば一歩近付ける。
「はい!是非とも入学試験で合格した暁には、入部させて下さい!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます