イロッチ

イロッチちゃんは、妖精イセッチの妹。


部屋で寝てると

「文菜っち、こんばんは」

って話しかけてきた。


文菜っちも

「こんばんは」

って答えた。


でも、なんとなく、いつも聞く声とは、ちがってるように思えた。


「あれ?いつものイセッチなん?」

「うちは妹のイロッチやで」


「イロッチちゃん?」

「うんっ!そうやで!よろしくね」


「よろしくね」

「お姉ちゃん、文菜っちを鳥にしたみたいやなあ」


「やっぱりイセッチの仕業か...」

「お姉ちゃん、いたずらっ子やからな」


「いたずらっ子なん?」

「うんっ!いたずら好きで、よく鳥とかに変えてまうねん」


「うわっ!ほんまかー」

「文菜っち、どうする?鳥でええか?」


「う~ん、そうやな~、どうしようかな~?」

「鳥でええんなら、そのままにしとくし、もどりたいなら、もとにもどしたるで」


「う~ん、どうしよっかな~」

「文菜っちも、鳥になったり、人にもどったりと、たいへんなんちゃう?」

「あ、やっぱ、そう思う?」

「そりゃ思うよー」

「いや、でもな、じつは、そうでもないねん」

「えっ?そうでもないの?」

「そやねん。そんな、たいへんでもないねんなー」

「そうなんやー!フシギー」

「ほんま?そう思う?」

「そりゃ、日によって、鳥やったり人やったりしたら、わけわからなくならへん?」

「いや、そうでもないよ!イロッチも、いろいろ、なってみる?」

「うちは、ええわー!」

「でも、イロッチかて、もともと妖精なんやから、フシギな存在やんっ」

「えっ?そうなん?」

「そりゃ、フシギやんかー!妖精でおるなんて...」

「そうかなー?自分ではフシギちゃうけど...」

「へぇー、自分ではフシギちゃうんやなー妖精さんって...」

「あたりまえやんっ、フシギやったら妖精なんてやってへんやろー」

「あっ、そうなんやー!あはは...、あっ、そうや!」

「えっ?なに?」


「いや、あんな...たまに、人にもどってるようにしてくれてるのは、イロッチちゃんなん?」

「いや、イセッチの仕業やわ!鳥にかえたり、人にもどしたり、してはるみたいやなー」

「あ、そうなんや」

「うちは鳥にしたりはできへんけど、でも、人にもどすことならできるから、その時は、いつでも言ってな!」

「うんっ!わかった!...あ、そうや!」

「えっ?どしたん?」

「イロッチちゃんは~、なにかに変えることとかできるん?」

「えっ?なにかに変える?」

「うんっ!イセッチは鳥に変えることできるやんか~」

「あ、そういうことか...うちは黄色い蝶々やな!」

「えっ?イロッチちゃんは黄色い蝶々に変えられはるん?」

「うんっ!うちは、そうやで」

「えーっ?ほんまかー?」

「うんっ!ほんまやー」

「すごいなーイロッチちゃんも」

「そうか?」

「そうやでー!...でも黄色い蝶々限定なんっ?」

「うんっ!うちの場合は黄色い蝶々限定やな」

「へぇー、そういうもんなんやー」

「うんっ!そういうもんやねんなー」


「ほな、黄色い蝶々になりたくなったらイロッチちゃんに言えばええの?」

「うんっ!そうやでー」

「やったあ!ほな、その時は、たのむねっ!」

「うんっ!ええよー」

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