第667話 〈閑話〉ある場所にて
「やっほー。ただいまー!いやー日本楽しかった!……あれ?今日はアリーラとグラーツだけ?男組は?」
「……オーコは訓練場、ラクドは食材を仕入れに行ってる」
「一応準備は出来てるから各自好きなことやってるわよ……全く!アナタも自由気ままに動く癖やめたら?!メールだけで突然日本に行くなんて!」
「ごめんごめん。けど色々日本を調べることが出来たから良かったよ!世界は不思議に満ち溢れているんだから!今回も楽しかったよ!」
「……日本人?」
「そそ、会ってきたよタジマアラタ!まさかインド神話の破壊神とアステカ神話の主神の一人、そして北欧神話の神獣に機械の神!そうそうたるメンバーが揃ってたね!お陰様でほら、破壊神から刻印貰っちゃった」
ブッ!
「……アリーラ、汚い」
「ゴホッ……ゴホッ……タオルありがとう。ってアナタ何してるの?!と言うよりなんでそんなに神々が集まってるのよ?そしてそれって監視の刻印じゃないの!この場所がバレるじゃない!」
「聞いてみたら全員タジマアラタの友人だってさー。あ、刻印は日本にいるだけらしいよ。ほら、消えてきた。けど、日本マジでとんでもないよ?この前のゴミ、スープにして料理にしてたんだから驚きだよね!」
「……ゴミじゃない。アレは生命の究極体」
「……アレ、食べれるの?再生する度に肉質が固くなるようにルーンで強化してなかった?」
「いや、骨はほぼ素体のままだね。けど再生能力は染み込んでいたみたい。しっかり食べて覚えてきたけどその他の食材の効能の組み合わさって中々面白い状態になっていたね。料理というものも実に興味深い。今度ラクド君に教えてもらおうっと」
「……能天気」
「それでこそランクルだけど。で、タジマアラタに接触してどうだったの?なにか情報手に入った?」
「うん、全く歯が立たなかったよ。何なら神に押さえられたから計画話してきた」
「「はぁ?!」」
「まぁ、そもそもオークションにはタジマアラタが行くって話が出てたし、計画を変えようかなって思ってたところだったからバッチ問題なし!」
「……大幅な計画変更はミスの元」
「ラクドはいいとしてオーコがまた暴れるわよ?」
「なーに、問題なし問題なし。計画変更と言うよりは計画を早める方向だから……12月、キングダムを潰すよ」
「あら?」
「……試験無しで本番?」
「そそ。まぁ最悪キングダムに突っ込ませて爆発させるだけでも嫌がらせになるしスカッとするからねー。ちなみにインド神と機械神に話したら人間に被害を出さなければ手を出さない、って言ってもらったよ」
「……んな。それほんと?」
「マジマジ。キングダムの傲慢さは亜人界隈だと有名だからね。何ならタジマアラタにも接触しようとして突っぱねられてるそうだよ」
「……身から出た錆。自業自得」
「全く……あの老害羽虫め」
「……老害は言い過ぎでしょ。てことで、我らの計画に障害なし、全速前進!で進めるって訳。アリーラ、後は起動するだけなんだっけ?」
「ええ。魔力伝達もオールクリア。全力走行の試運転がまだだけどね」
「……燃料も想定の2倍用意している。試運転するならいつでも出来る」
「それじゃ、男組が戻ってきてご飯食べたら試運転でもしようか。あ、グラーク。【コレ】、ゴーレムのコアに組み込める?結構火力上がると思うんだよねー」
「……組み込むことは可能。【コレ】はどこから?」
「タジマアラタに会う前に日本を回っていた時に見つけたんだ。山に擬態して寝てたから心臓抜かれたことも気づいてなかったっぽいし」
「……サラッととんでもないことを。神格クラスの心臓じゃない?大丈夫?日本の神が計画の邪魔してこない?」
「なーに大丈夫。日本の神は引きこもりが多いから……さぁ、最後の仕上げを始めていこうか」
――――――――
閲覧ありがとうございます!
タダでは起きないランクルさんでした。
さてさて、立てたフラグはいつ回収しようかなー……
星、ハート、コメントよろしくお願いします!
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