第632話 トロさんとチャーシュー

「い、いい香りです。み、南野さん、今日はよ、よろしくお願いします」

「お、トロさん。お疲れさん。チャーシュー持ってきてくれた?」

「は、はい!鍋ごと」


ラーメンを食べているとトロさんがやってきました。

素ラーメン、大変美味しくいただきました。

マジで美味い。

豚骨に似ているけど味の深みがエグイ。

透き通ったスープも口説く無いからゴクゴク飲める。

これ、スープだけでも1万取れるんじゃない?

マジで常設して欲しいもん。


さて、話を戻してトロさんがアイテムバックから鍋を取り出す。

スープと同じ大きさの寸胴鍋が4つ、こちらも香りがすごい。


「さてさて、いい感じに仕上がったかなー……うん、色よし手触りよし」

「お、おぉ!この見た目!さ、最高ですね!」

「すげー!プルプルじゃないですか!これが大元帥のチャーシュー!ブロックでも柔らかい」


鍋の中にはチャーシューがゴロゴロ。

一昨日から煮込んでトロットロになっている。

トッピングはこれで決まりですね!

ちなみに普通ラーメンでチャーシュー5枚、チャーシュー麺で8枚だそう。

……このチャーシュー8枚ついて2800円だよ?

マジでヤバいだろう……

俺買い占めたいもん。

後で余ったチャーシュー買取できないか聞いてみよ。


「トロさんも朝ラーしていく?チャーシューはお客さん用だから素ラーメンだけど」

「い、いただきます!」

「お、ラーメンいただけるんですか?私もいただきたいですね」

「あ!志摩先生」


後ろから声をかけられたので振り返ると志摩先生が。

何でも昨日の写真を学内サーバに保存しようと朝から学校に来ていたそう。

志摩先生、一日で1000枚ぐらい写真撮るもんね。

研究室で作業をしていたら美味しい匂いがして降りてきたらしい。


「まー、朝ラーですしいいですよー。少々お待ちを」

「ラーメン代は後で払います。こんなに美味しい香りがするものを食べれるなんて!2000円でしたかね?今払いますね」

「いえいえ、まずはお試しみたいなもんですし!お釣りも用意してないのでタダでいいですよタダで!」

「いやいや、それはいけない。ちゃんと対価は支払わないと。美味しくいただきますから」

「そうですか?じゃあ腕によりをかけないと!茹でるだけですけど!」


ラーメンを食べた志摩先生は案の定固まりましたが美味しそうでよかったです。

さてさて、後はトッピングですな。

元々ギルドで発注かけてたらしいけどシヴ達も参加するそうなので南野さん分はおまかせしたんだよね。

変なものとか持ってこないよな?

ラーメンはバランスが命だからね?!





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る