第504話 案件配信 その2

「とりあえず、新商品の飲料は飲みながらってことで。次はアイテム紹介しながら雑談ですよね!」

「最初は……コレですね。ホットマンのバーベキューコンロ。ファンが付いてるので火がつきやすくて火力調整も楽。炭を置くところはスライド式なので炭を追加する時もアミをあげなくていい。既存との違いは業務用!約100キロの肉まで焼ける大型鉄板を付属している、とのことですが」

「おおーファンの風つよーい。鉄板もだけど網も大きい」


ホットマンのバーベキューコンロ。

筑前さんが説明した通り、火起こし・火力調整用のファンが付いているバーベキューコンロです。

ちなみに俺は買ってます。

なんなら会社で毎年やるバーベキュー用に寄贈しましたよ。

火起こし、新人がヒーコラ言いながら付けてたからね。

先輩との交流のネタがーとか言われてましたけど今の若い子はタイパを気にするから却下です。

そもそもファン使わなくてもアミあげなくても炭が入れれるところが便利なんですよ。

肉はいつまでも焼いていたいですからね!

今回案件で貰ってるのは大型化したバーベキューコンロ。

縁日とかでまとめて肉を焼いたりする用のコンロですね。

……案件内容に田島様おひとり用って書いてあったのは解せぬ。

流石に30歳越えてから100キロの肉は食べれませんよ。

良くて80キロですかね?

ダンジョン内でしっかい運動した後とかですけど!

食べてもいいけど翌日に影響が出るんだよね……


「お肉については田島さんが準備してるって書いてあるんですけど……本当にお肉ですよね?」

「……サンゴさん、何ですかその言い方。俺が肉以外に持ってきたことあります?」

「田島さんなら深層で倒した蜘蛛とかサソリとか持ってきそうだなって!ゲテモノはNGですからね!」

「失敬な!バーベキューは美味しく食べますからね!ちゃんと配信気にして取ってきたんですから!」

「……そのセリフがいちばん不安だと感じるのは私だけ?」

「それで生放送でやらかしてませんでした?見ましたよーマツミの知らない世界。家族から同じ事務所の人だよね?って聞かれましたよー」


……筑前さん、小竹さん。

それは言わないお約束。

映えは気にしますよ!

一応腐っても配信者ですし!

伊達に約8年以上やってないですから!

7年ぐらい同接3人でやってたけども。


「まぁ、サンゴさんがどうしてもって言うならサソリ出しますけど。この前毒霧期が終わるかなーって見に行った時に取ってきたヴェノムクロースコーピオンがあってですね。一応尻尾とハサミが食べれるんですけど解毒が難しくて……」

「「「やめてください」」」


:おっさんの肉配信!

:ちゃんと映えを気にしてる!

:映え(未発見の食材)〈2500円〉

:ほんとにぃ?

:土下座案件はよ〈1000円〉

:配信見ながら飯食べるのがいい

:寒くならないうちにソロキャン行くかー

:ワクワク!


まぁもうすぐ毒霧期も終わるし、やっと深層探索に行けるから。

タイラント・ダンジョン・ワームが深淵から出てきて毒の霧とモンスターを食べ尽くしたら季節が終わる。

そうしたら宝玉期の始まりですよー。







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