第461話 飲兵衛、気づく

「……ん?親方?!」

「……ティム、お前も感じたか」

「ん?もう酒はないからな」

「うぃー……っく!もうわらわーのめなーい」

「もう!巫女先輩!寝るならソファで寝てくださいまし!床の上は汚いですわよ!」


雑談配信も終盤に差し掛かったところでティム君とランファの顔色が変わった。

飲酒オフコラボはまーカオスでしたよ。

案件で貰ってた酒、マジで全部飲みほしたし。

総重量100キロ超えてるんじゃない?

バクハさん、唖然としてたよ。

その後、ランファの酒蔵から酒を持ち出してさらに飲む。

蛇王神酒なんて目じゃないやつがゴロゴロ。

ドラゴンの酒、初めて見たよ……

コメントで教えて貰ってけど過去一度だけオークションで10億で落とされたんだって。

……そんなもん宅飲みで飲むなよ。

まぁツマミが数千万クラスのやつばっかりだから仕方ないか……仕方ないか?


:あんなに酔ってる巫女様初めて見た〈50000円〉

:案件出てた会社は涙目だよなwww

:今日だけで生涯年収分の酒飲んでない?

:←まじでありえそう

:それでも平気で喋ってる亜人やべーwww

:お?目付きが変わった?



「酒はこれまでじゃ。ティム、ありったけの回復薬の準備を。元禄製薬から発注が来そうじゃ」

「了解です!解毒薬とかは?」

「念の為多めに用意しておけ、何かあってからじゃ間に合わんからな」

「え?え?え?何?どしたん?」

「全く話について行けませんわ?教えていただいても?」

「ふにゃーん。ゴロゴロ」


……巫女様、ベットに連れていくか。






「モンスターが地上に、ですか」

「左様。『氾濫』と言うやつでは無いぞ。数ではなく個、圧倒的強者が出てきた感じじゃな」

「ダンジョンって不思議なんですけど下に住んでるやつは上層には上がってこないんです。餌となるモンスターが居ないからなのか身体を構築する魔力が足りないのか分からないんですけど。けどごく稀にその概念をぶち破って上層、そして地上に出てくる奴がいるんです」


巫女様を寝かせてからもう一度リビングに戻ってきてランファ達に話を聞く。

何でも日本の近くでモンスターが地上に出たことを感じたんだって。

……氾濫ってやつ?にしては慌て方が凄いからもっとやばいんだね。


「……そのヤバいやつが出てきた、と?よくおふたりは分かりましたわね?」

「ダンジョンから出たらソイツの魔力が地上に放出されるからのぅ。元々地上は魔力が薄いからな、明らかに異質じゃぞ」

「魔力感知は鍛えると便利ですよ。旦那が覚えてないのはどーかと思いますけど」

「えぇ……そこで俺にパスする?苦手なんですー」


魔力感知、使ってても分かんないよ。

そもそも鑑定スキルも持ってないし。

あると便利なんだけどねー。

その話は置いておいて、巨大なモンスターが地上にでてきたってことはわかった。

モンスターが地上に出てくるってヤバイよなー。

場合によっては物流が止まるから輸入品とか値上がりするだろうし。


:え?えぇ....(困惑)

:オフコラボだと思ったら世界レベルの爆弾が見つかった〈10000円〉

:んな事あるんか?

:ギルドもまだ把握してない情報なんですけど○日本ギルド公式

:ま?

:モンスターが出てくるってニュースになるだろ?

:ネットニュースでも探してくるか?

:避難とかした方がええか?〈5000円〉

:←まだ日本に来るとは言ってない

:とりあえず掲示板で拡散だけしとくか?

:ギルド公式も知らない情報ならまだ非公開にされてるとか?〈25000円〉

:政府の正式発表が待たれる





「そういえば、こういうやばいモンスターが地上に出てくるのはよくある事なん?」

「わしが生まれてから2、3回目かの。それでもこれだけの魔力はそうそうないぞい」

「うちのじーさんが言ってたあれ以来じゃないですかね?確か都市が2つ滅んだって」

「あーソドムとゴモラか。わしの爺さんが見たって言っとったのぉ。確か死者の国のモンスターが出て来た時じゃな」


へー、ソドムとゴモラ。

一度は聞いたことある名前だねー。


……ってそのレベルのモンスターが出てきたの?!








――――――――――

閲覧ありがとうございます!


はい、という訳で長編バトル開始です。


すげー長くなってます。


一応ちょいちょい名前が出てた人たちを出したくて書き始めましたが終わりが見えない……


とりあえずぼちぼち書いてみますー


星、ハート、コメントよろしくお願いします!

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