第314話 案件配信は分業制で!

「へー、さんごさんが広報大使に!すごいですねー」

「ええ、まさかここまでになるとは……佐世保さんを日の目に出していただいた田島さんのお陰ですよ」

「いえいえ。偶然ですよ偶然」


……ほんと、あの時は申し訳なかったです。

顔覚えてたらもう少し盛り上げできてたと思うんだよ。


今日は事務所で花畑さんと打ち合わせ。

案件配信とかの内容精査です。

俺、片っ端から忘れるからいつもステマになってしまっているからちゃんと打ち合わせしないと。

7月からの法改正でモンスターの素材が譲渡出来るようになるから企業からの個別依頼が来てたりする。

余程の理由があればやってもいいけど、中身を見た感じギルドで出てくるクエストに近いやつばっかりだったのでほとんど断りました。

クエストで生活している探索者もいるからね!


「カレールーに、カレースプーン。へーカレーちょい足しソースまで」

「この前のカレーの件で食品関係がカレー1色になってますね。あとはアウトドアスパイスも」

「カレーはいいんですけど、アウトドアスパイスはほりこしが気に入ってるんですよねー。配信でも言っちゃったし」

「ですねー。なのでその辺は小竹さんにお願いしました。彼女、趣味がソロキャンなので」


そもそも俺が所属しているってだけでライヲンの株が上がったそうで俺指定の案件よりはライヲンにして欲しいという案件が増えてきたそう。


……俺、依頼されてもステマでやっちゃうからね。

ステマした企業から謝礼金としてお金が入ってきてたりもするって。

ライヲン、来年の決算凄いことになってそうだよね……

頑張ってね、花畑さん……


元に戻って、小竹さんはキャンプも趣味だそうで、前からソロキャン雑談配信もやっているそう。

ダンジョンに潜るより平和だからそこそこ人気コンテンツらしいよ。

俺、同じ事務所の人の配信まだそこまで追えてないんだよね……

切り抜きでコツコツ追ってるのです。

配信リアタイキツくて……


「あとは栄養剤関係とお酒関係……これは俺飲まないから信ぴょう性疑われますよね」

「あれ?栄養剤も飲まれないんです?リビルドリンとかアリヨリン、飲まれてるイメージだったんですけど」

「……飲みすぎて肝臓をやりまして」


栄養剤、肝臓に負担かけまくるからね。

新人の頃に4徹した時に1時間おきに飲んでたらぶっ倒れて緊急搬送されたんだよねー。

大学時代に飲めないのに焼酎ロックで飲んでたせいもあって肝臓ボロボロ。

コソッと最上級ポーション飲んで治そうとしたら、主治医の先生に怒られたんだっけ。

なので、肝臓に無理をしないように酒、栄養剤は控えるようにしてます。

やっとこさ正常値が見えてきたんですよ……


「な、なるほど……じゃ、予定通り筑前さんにお願いしましょう。彼女ほぼ毎日お酒飲んでいるので喜んでやってくれるでしょう」

「それはそれで肝臓が心配になりますけど……」

「一応健康診断の結果は貰ってますけど正常値でしたね。元々お酒が強い家系だそうで」


いいなー羨ましい。

熊本もそうだけど九州はお酒が美味しいから飲みたいんだよねー。

20歳になった時に飲んだ『美少女』『れいほう』美味かったなー。

芋焼酎の『桜島』も『黒桜島』『白桜島』『茜桜島』全部飲んだけど美味かった。

次の日まで頭痛くて倒れてたけど……


そんな感じで俺の案件配信は事務所の先輩方に振り分ける形になった。

どうしても俺じゃないとダメそうな案件は回してもらった。

……どれもこれも深層モンスターに試して欲しいアイテムの検証依頼ばっかり。

深層ならクリーチャーズさんとかでも良くね?


……いっその事深淵モンスターにぶつけてやろうかな?



なーんてね。



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