第268話 王女、倒し方を学ぶ
「……てな感じで後ろに回り込んでしまえば勝てます」
「……簡単に言いますけど無理では?」
「イミウルが押さえ込んでても厳しいよ!」
配信再開して数分、コカトリスがいたので倒し方講座をしている。
コカトリスは毒液を吐く体長2メートルほどのニワトリ。
灰色の毒液を使うし、毒の効果が身体硬直のデバフなので石化液なんて言われてたりする。
倒し方は毒液を吐くモーションの際に左側から詰め寄って後ろに回り込んで首元に一撃を加える。
こうすることで毒液の効果で自分自身が動けなくなる。
サヒーリ王女の身体能力とイミウルの巨体があれば余裕だと思うんだけどねー。
「まぁまぁ。コカトリスはまだまだいるので討伐しながら慣れていきましょう。もし毒液を受けても万能薬があるのでカバーしますから」
「……やってみます」
「サヒーリが頑張るならイミウルも頑張るぞ」
:無理はしないで!あーさんにヘルプを!○砲煙バクハですの!
:姫様!無理はダメだぞ!
:イミウル君も無理しないで!
:おっさん、サポートしっかり!
:姫!しっかり動きを見て!
:頑張れ!
コメントも応援してくれてるなー。
サヒーリ王女、愛されてる。
そもそもコカトリスは毒液で相手の動きを止めてから捕食する性質のせいかまるまると太ってるから鶏肉の中だと油が乗ってるんだよね。
焼きにするとぷりっぷりになるし、鶏肉とは思えない食感になる。
ぱっと見た感じあと4匹はいるから色んな料理に加工できそうだ。
俺は焼きしか出来ないから家に持ち帰ってゆりにお願いしてみよう。
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「これで……最後……ですかね……」
「お疲れ様ですー。ぱっと調べた感じ今ので最後ですね。はいお水です。イミウル君もミネラルウォーターでいい?」
「疲れたー。水頭にかけてー」
ドバドバと水を頭にかけてあげる。
ここだけ見ると樹木の精霊だよね。
ごつい鎧着てるから間違えるけど。
サヒーリ王女は最初は手こずっていたけど最後はイミウル君のサポート無しで討伐までしてたからやっぱり凄いよ。
飲み込みが早い。
イミウル君も剣で切りつけながら弱らせてたし、何なら1匹ひとりで倒してたもんな。
毒液をものともせずに正面から首掴んでたのは笑った。
その後も進んで深層7区、迷宮の階層まで到達した。
ドムリさん曰くここにサヒーリ王女の目当てのものがあるらしいけど何かあったかなー?
あ、そうだ。
まだランファ達がいるはずだからアレ押しつ……ゴホン、プレゼントしよう。
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