第104話 ワイバーンの肉
「ゴングさんもダンジョンで飯作ることあるんですね」
「いやー、クリーチャーズってダンジョン攻略がメインなので需要がないと思って裏で作ってたんですよ。一度潜ると2、3日は地上に戻らないので」
一気に5本ほど動画を取り貯めて戻る生活だそう。
人気配信者って大変なんだねー
ゴングさんからダンジョンで美味しいモンスターの情報を交換していると店員さんがデカイ肉を持ってきた。
重さ的には50キロはゆうに超えてるな。
しかも……肉が輝いている!
霜降りも部分的ではなく全体だし、赤身と油のコントラストが美しい。
「本日のメインディッシュ、レッドワイバーンのヒレ、牛で言うシャトーブリアンになります」
「「「ゴクリ」」」」
レッドワイバーン、亜竜種に分類される下層のモンスター。
亜と呼ばれてるけど竜は竜、危険度は高い。
基本空を飛んでいるので近接攻撃は当たらないし、移動速度も早いので遠距離攻撃も難しい。
それだけ素材の値段も肉の味もスゴい。
俺も一回だけ食べたけど旨かったんだよねー
店員さんに一人前ずつ切り分けて貰いそのまま焼いて貰う。
網に乗せた瞬間、ふあっと甘い香りが。
「ワイバーン種は食べているモンスターの種類によって味が変化します。横浜ダンジョンのレッドワイバーンはビックオークを食べていますが、他にもスイートキラービーや果実を食べているためほのかに甘い香りがするのが特徴です。これは世界的にも珍しい品種といわれています」
「「「へー」」」
肉質が食べ物で変わるって養豚場とかで聞いたことがあるけどモンスターも同じなのか。
勉強にナルー
焼き上がった肉を頂く。
これも塩を少々付けて一口。
口にいれた瞬間、オレンジのような爽やかな香りが弾けた。
そして後から肉肉しい旨味が滝のように湧き出してくる。
口のなかは肉汁で一杯に。
飲み込む毎に身体の中からエネルギーがわいてくるような気分になる。
「……ふぉぉ……」
疲れが一瞬で取れて、今からでもダンジョンに潜れそうなぐらいテンションが上がってきた!
これはスゴい!スゴすぎる!
「……一度ワイバーンの肉は食べたことがありますが段違いに旨いです」
「お褒めに預かり恐縮です」
店員さん、ありがとうございます。
他の皆さんも感動で一言もしゃべらない。
立川さん、泣きながら食べてるよ。
福崎さんはフリーズしてるし、まさにカオス。
その後もワイバーンの肉を堪能し今日はお開きに。
明日は砲煙バクハさんとの顔合わせだそう。
内容は雑談配信らしい。
……緊張するー
―――――――――――――
閲覧ありがとうございます!
オークション編(クリーチャーズとの邂逅編)終了です!
まだまだオークションまで長いです(汗
星、ハート、コメントよろしくお願いします!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます