第43話 え、マジで言ってます?


「う、うそぉー!!!」

「始めてみた!!!」

「まさか!本当なの!?」


受付にいたギルド職員が皆福崎さんの端末を見てる。

あ、これは……

俺何かやっちゃいました?感がすごいな……

帰りたいなーダメかなー……

今からこっそり出ていけばバレないかなー……


「……すぐに長嶺支部長を呼び出して!田島さんは逃げない!」

「くっ、読まれてた!流石福崎さん!」

「読まれてた!じゃないですから!奥の部屋に来てください!長嶺支部長にも話を通さないと……」


俺は福崎さんに引きずられながら奥の部屋につれていかれた。

うーん、波乱の予感……






30分程会議室で待っていると、長嶺さんがやってきた。

福崎さんが何を話したのかわからないけど若干顔色が悪い。


「田島さん、いや、田島様と言うべきですか。あなたはとんでもない人ですね……」

「……なんで敬語になるんですか。あと、そう言われるとすごくやな予感がするんですが……」

「……単刀直入に言いますよ。田島さん、あなたのランクを精査した結果……SSSランクに認定されます」

「は?マジ?!」

「声が大きい!ですが、マジです。大マジです!自分でも信じられませんが……先程精査結果が来ましてね」


SSSランク―最上位の探索者に贈られるランクだ。

国によっては首相以上の権力を持つ世界でも認められるランクになる。

通常は世界へ貢献した探索者に授与されるランクになるはず……

何で俺がそれに選ばれるんですかね……?


「……認定理由を聞いてもいいですか?」

「一番の理由は日本人初の深淵到達、しかも未知のモンスターを討伐していると言う点でしょう……日本はダンジョン探索において後進国だと言う話はこの前しましたよね?」

「はい、それを改善するための法改正でしたよね?」

「上位ランクの人数を相対的に増やして、あわよくば深層の素材収集を依頼することを国は考えています深層の素材は世界的にも流通量が少なく、高額で取引されますから。そんな中出てきたのが田島さん、あなただ。深層に到達しているのは知っていましたが、まさか深淵まで行かれているとは!国としては棚からぼたもちレベルのことでしょう」

「……何か空気読めずにすみません」




心のそこから謝ります。







――――――――――――

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