喩えたら 真白に香る 梔子ね 貴女の皮肉 骨に響くわ

 あるパーティーにて。

 新顔のうら若きご令嬢である君は白いドレスを身に纏っている。

 パーティー慣れしていない君だけれど、その美しさに惹かれて次々に参加者が声をかけてくる。でも口下手な君はうまく話せず、逃げるような立ち回りをしてばかり。そんな君のもとに、同年代の見るからに高貴なご令嬢がやってきた微笑みかけてきた。綺麗だけれどどこか怖い笑みだ。

 

 どこの家の者なのか、なぜそうも逃げ惑うのか、その美しいドレスはどこで仕立てたのか……等々と話していくが、君はやはり上手に返せない。そればかりか相手の堂々とした態度に萎縮し、口を噤んでしまう。

 

 パーティー慣れしている令嬢は、肩を竦めて言う。


「あなたは梔子くちなしの花。白く美しい花。とても、とてもいい香りがするわ。でもそれだけ。ねぇ、枯れるまで黙っているつもり?」


 彼女は君に微笑みを向けたままだ。その瞳の奥の敵意や憎悪を君は忘れられない。彼女の皮肉は君の中でこだまする。 

 



 みたいな感じの短歌です。短歌なんです。

 令嬢同士のドロドロとした恋愛ものをいつか書いてみたいなーって思ったり思わなかったりです。

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