第5話
やっぱりFPSっていいな。ということで連続更新延長!どこまで更新が続くかは分かりません!(多忙)
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「そう。だから加入動画を上げようと思うんだよ」
ある日のお昼頃。俺はまたしてもCWのオフィスにいた。
そう言ったのはCWのオーナー川上さん。
この前オフィスに行った際は忙しくて会うことができなかったが、契約書などの諸書類を提出しに来た際にTasさんに紹介してもらったのだ。
川上さんの見た目は完全に女子中学生。だが雰囲気は間違いなく大人の女性。そんな自分の強みを理解してるのか、服装も1チームのオーナーには見えない肩や脚を出した大人っぽいものだった。
ちなみにこれで25らしい(
「あ、もちろん君には配信もやってもらうよ?うちはプロもストリーマーも隔てなく配信を推奨してるからね。ファンは大事なんだよぉ?」
近づいて下から覗き上げるように見てきた川上さんはじゃあよろしくねと手を大きく振って部屋を出ていく。なんとも掴みどころのない人だった。
「あはは、まぁオーナーも君に早く馴染んでもらいたいんだと思うよ。リヴァルは加入までがいきなりだったからね」
そう言って笑う
話す機会も多く、同年代だからとお互い敬語抜きになったのだ。CWに入ってまだ間もないけどチーム内で一番仲がいいのはミィスだ。
「あー…まぁそうか。でも配信ったってなぁ。俺、不特定多数に聞かせようと意識して喋ったことなんてないしなぁ………」
「一度やってみる分にはいい経験なんじゃない?あくまで推奨だし、初回配信後はほとんどやってない人もいるからね」
ミィスの視線の先には
「だから取りあえずで1回やってみようよ。機材はオフィスにもあるはずだしね。……でもまずはチーム加入動画用のクリップのためにデュオランクで素材集めじゃない?」
「そうだな………。デュオ、行くか。」
こうして俺はそこから何日かクリップ用の素材を集め────そしてついに今日、CW専属の動画編集者によって作られた動画を公開することになった。確認したデモ映像は相当なクオリティだったけど、果たしてCWファンたちには受け入れてもらえるだろうか……。
俺とミィスで投稿された動画を見る。
プレイ画面と共に流れるアップテンポなBGM。敵をキルしたときのゲーム音と曲がうまく合わさることで雰囲気を盛り上げるリズムを作りあげていた。そんな中で俺の操るキャラクターたちが縦横無尽な活躍をしている。
ときには
スモークを活かしたクラッチシーンでは早送りを上手く使うことで音ハメして
更にBGMとは別に、そのときのVCも使っているため俺の声や野良VCの興奮した声も動画を盛り上げる要素の一つになっている。自分の声を画面から聞くのはなんとも言えない恥ずかしさであったが、その時の興奮を動画からでも確かに感じとれた。
プレイのつなぎに入るアニメーションCGも違和感なくゲームと合わさり、最後に俺の宣材写真と一緒にキャラクターたちが仁王立ちするところで動画は終わる。本格的でクオリティの高い動画だった。
「いいじゃん!リヴァルもお疲れー!…お、コメントも早速来てるじゃん」
確かにミィスの言う通り、コメントもすでに複数来ていた。投稿直後の動画にここまでコメントが来てるのはファンが多いCWならではじゃないか?
「えーと?どれどれ………」
もーりー:新入り強そうじゃん
焼肉テイ食:フレックスっぽいな。期待してます。
イベリコさん:〈3:08〉 からのクラッチ強すぎだろ
altF4:Ryukaさんのリツイートで知りました!応援してます!
かなと:かっこいいハイライトですね!楽しみです!
時雨:どのロールになるかは分からないけど頑張れー。CWWIN!
芋煮:音ハメ気持良!
ベリベリベリィ:めっちゃかっけぇ。大会でも魅せてくれー
パン太:ランクでよく会うけどマジで強い。頑張ってくれ。
kypo:今度の─────
パッと見ただけでも好意的なものが多い。ときには“足引っ張んなよ?” とか“無名が入れるようなチームなんて俺でも勝てる” といったアンチコメントもあるが全体の1%にも満たない量だった。
「おー………」
これを見るとホントに俺はCWに所属することになったんだという実感が湧く。今まではどこかふわふわした現実感のない感じだったけど、応援してくれるファンのためにも意識を改めなきゃいけない。
「じゃあ残るは配信だけだね」
「配信なぁ………」
意識を切り替えた直後にしゅんとした俺を見てミィスが笑う。
「取りあえず日程決めて雑談枠でもするといいよ。質問に答えます!とか言っとけば時間もいい感じになると思うし、要望あったりあんまりうまく喋れなかったりしたらViXのランクでいいんじゃない?」
僕も通った道だしとミィスは背中を押してくれる。配信など一度もしたことがないし、まさかプロになった先で配信が待ち受けてるなんて正直考えてなかった。
でもCWに入ったからにはCWのルールに従う。ここからは俺個人ではなく、CWの看板を背負うことになるのだ。やりたくないからやらないなど許されない。
「………おし!分かった!やってみるわ」
こうして俺は配信をする決意をしたのだった。
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ヴァルク「かみっちゃん!かみっちゃんって歳いくつなん?ちゃんと成人はしてはるよな……?」
川上「女性に歳を聞くとは何事だ?私は見ての通り成人してるぞ?」
ヴァルク「見ての通りじゃ中学生やね」
川上「───私はその扱いでも一向に構わないよ?ヴァルクおじさん!(ニコッ)」
ヴァルク「うわぁ鳥肌立ってもうた……まぁでもチームのオーナーしてるくらいなんやから30とか(ボソッ)」
川上「失礼な!!私はにじゅうご……21だ!!」
ヴァルク「言ってもうてる!言ってもうてるから!誤魔化したからバレてへんみたいな顔してるけど手遅れや!」
川上「…………ヴァルク。ちょっとこっちで話そうじゃないか」
ヴァルク「え?かみっちゃん?なんや怖い顔して‥‥‥‥可愛い可愛い笑顔が笑っとらへんよ……?ほらもっとニコーって──怖い怖い怖い!!その顔のまま近づいて来んといて!待って待って!うわぁぁ!!!」
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