革靴族
革靴には意味がある。
たとえば銀行員の革靴は、歩くたびに私には‘お金を扱う’というステータスがある。
たとえば警備員の革靴は、歩くたびに私には‘人を取り仕切る’というステータスがある。
たとえば看守の革靴は、歩くたびに私には‘囚人を支配する’というステータスがある。
革靴のあの、カッ、カッ、カッ、カッ、カッ、カッ、カッ、カッ、カッ、カッ、カッ、
街中の人々がそうなのだが、実はあれは共通認識として(人を支配したい)、(私はあなたを支配する)、
(この革靴の音が聞こえない?
私は、あなたを脅しているよ。
はやく、私に襲われなさい。)
という暗黙の了解なのだ。
そして‘フェチ’までいるのだ。
そして、耳人形は知っている。
この革靴の音を鳴らして、人々が下卑た快感を味わっていることを。
人形と化け狐が空を歩く アルパカさん アル(Al) @alpacahisho
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。人形と化け狐が空を歩くの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます