ユーモア(?)
「執拗に赤子の性器たしかめる仕草でコーヒ
スプーンを拭く」
行け荒野へと 服部真理子
美しいですねえ。でも考えてみたらコーヒースプーンを吹いているあの人が赤子の性器確かめる仕草だなとは言えませんよね。その言えないを言っちゃうのがユーモアのある歌の
魅力でしょう
「ああいうボートは沈まないかと不安です
三年振りの上野公園」
日本の中でたのしく暮らす 永井祐
これもまた美しい、かつユーモアに溢れていますね。よくある短歌の失敗例に説明しすぎ
とありますが(私も例に漏れず)、これを読むと「ああいうボート」という説明の様でよく考えたらどんなボートか分からないという
説明しない美しさを感じますね
「捨てないで!」とピンクの文字にて書かれおり路上で貰いしポケットティッシュ
チョコレート革命 俵万智
背景を知ると悲しくなるけど知らない人から
したらユーモアかも。これを中学の時に読んでやたら頭から離れなかったなぁ
懐かしい
「とてつもないけしごむかすの洪水が来るぞ
愛が消されたらしい」
えーえんとくちから 笹井宏之
改めて読んでみたらそんなに笑える歌無かったわ……作者が作者だし。んでその数少ない笑える(?)歌の一つ。情景がありありと浮かぶ本当に素晴らしい一首。私はまだこの人が新しい歌集を出すって信じてますよ
「夕暮に寂しがりやのぼくの手がティッシュペーパーを貰ってしまう」
パン屋のパンセ 杉崎恒夫
不思議なユーモアの多いこの歌集、一番お気に入りの歌はこれだったりする。この歌集、あんまり有名じゃ無いけど、私の中では知名度ナンバーワンだしパンセって単語をこの歌集で初めて知った
一気筒死んでV7 「海に着くまではなんとかもつ」に10$
シンジケート 穂村弘
シンジケートのユーモアな歌と言えば
「ばらまいてしまった砂糖は火の匂い
善は急げ 悪はもっと急げ」
とか
「ほんとうにおれのもんかよ冷蔵庫の卵置き場に落ちる涙は」
とかが有名だし、どっちも好きだけど
一番好きな歌はこれかもね。それにしても10円とかじゃ無くて10$ってのがいいよね
アメリカ映画みたいで
てわけでユーモアの歌について おわり。
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