曲線美のほんとの意味を知っている 橈側手根伸筋の陵
曲線美のほんとの意味を知っている
さて、右手でフライパンを持ちましょう。
そんなに重くない、たまご焼き用のものがベストです。(もちろん、持たなくてもかまいません)
左のてのひらを、右手の
できるだけ肘に近い部分が良いです。すでに、ふっくらしているかと思います。
さぁ、フライパンには細かく切った魚肉ソーセージがのっています。
ひとつひとつ引っくり返すのは面倒なので、右の手首を動かして、フライパンをおおげさに振るってみましょう。
ふるって、ふるって、ふるって……
ハイッ!!
筋収縮を感じましたね?
それが、
感じられなかった方は、もう一度最初からやり直してみてください。
そもそも腕というのは、肩のほうから上腕・肘・前腕・手首・手とわけられます。
あなたの前腕を眺めてみてください。
美しき稜線。まるで広々とした陵丘のようななだらかさ。
おだやかな風吹くおかを駆け上れば、木製の風車小屋と放し飼いの羊が見えてきそうな、やわらかなカーブです。
前腕のうつくしいカーブの根源は、この長・短橈側手根伸筋であるといっても過言ではありません。
ここからはなんのオチもないので、読まなくてもかまいません。笑
この筋のよさはふたつあって。
ひとつめは、上腕から肘、前腕にかけての起伏です。
上腕は徐々に細くなり、肘と前腕にかけモリっと山なりに盛り上がる。
この盛り上がりを形成するのが上腕骨の形であり、長・短橈側手根伸筋を主とした前腕の筋群なんですね。
この腕の起伏は、体の作りをわかっていても描くのが難しい。上手く描ける方は体の作りをわかっているというより、単純に絵が上手いんだと思います。
ふたつめは、肉づきの良い方こそ、筋腹の稜線がうつくしいこと。
どうしてもね、脂肪が多いと筋肉ってうもれがちで外観からはわかりづらくなるんですけど、前腕の筋って太っている方こそうつくしく山なりのカーブを描くように思うんです。
反対に、痩せ細ってガリガリの方の前腕は、まっすぐストレート。それはそれで良さがありますが、筋腹のうつくしさは見えづらくなってしまいます。
前腕の筋は、筋線維や筋膜との癒着も起こりやすい印象。ちょっと張ってるなぁって時は、長・短橈側手根伸筋を探して、その周辺をさすってあげてください。少し圧をかけて、ゆるゆるゆる、と動かせばゆるんできますよ。
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