第2話 第7節 風の魔法

「水の魔法もできました!」


悠真は言って、自分の手から水の玉を作り出した。水の玉は透明で美しく、悠真の手の上で転がっていた。


「すごいですね。あなたは水の魔法も使えるようになりました」


本は言った。


「ありがとうございます」


悠真は言った。


「どういたしまして。水の魔法は、流れや変化や浄化を司る魔法です。水の魔法を使うには、まず自分の手に水を想像します。手に水が満ちているようにイメージします。そのとき、水の冷たさや滑らかさや動きを感じます。そして、手から水が出るように意図します。そのとき、水に対する自分の願いや目的を明確にします。これが水の魔法の基本的な方法です」


本は言った。


「わかりました」


悠真は言った。


「それでは、次に風の魔法を教えましょうか」


本は言った。


「風の魔法……」


悠真は言って、本から飛び出した文字や図形や絵に目を向けた。そこには風の魔法の方法や効果が書かれていた。


「これが風の魔法ですか……」


悠真は言って、風の魔法に挑戦し始めた。


一方、リリアは自分の好きな本を読んでいた。彼女は魔法塔で学んだ高度な魔法について復習していた。彼女は悠真が初めて魔法を使えるようになったことを喜んでいたが、同時に少し寂しくも感じていた。彼女は悠真と一緒に魔法を練習したり遊んだりしたかったが、彼女は自分よりも本と話す方が楽しいと思っているかもしれないと思った。彼女はそんなことを考えながら、本を閉じて悠真の方を見た。すると、彼女は驚いた。悠真は自分の手から風を起こしており、その風で本棚から本を飛ばしたり吹き戻したりしていた。本棚から飛び出した本が空中で舞っており、図書室は大混乱に陥っていた。


「悠真さん! 何をしているんですか!」


リリアは叫んだ。

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