ヘルメス家
「ここがヘルメス家が治める街で一番大きな街」
アリアは城壁を見てそう呟く
「小さくない?」
しかしそれは感嘆ではなく疑問と落胆の呟きだった
「バランの方が大きいし見た感じ壁の厚さが半分以下なんだけど?」
「バランがおかしいんだ、、、壁の高さも熱さも半分以下にしても大丈夫なんだがな、、、それよりも行こう」
カエデは待ちに入るための関門に並ぶ列に向かう
「うん」
そしてアリアは後を追う
コツコツコツ
「あれ?」
そしてカエデは列に並ばずそのまま城門に向かって行った
「カエデー!列ならばないとー!」
アリアがそう声を掛けると
「ふふ、大丈夫だ。着いてきて」
カエデは笑みを浮かべてアリアを呼んだ
「?」
アリアは首を傾げながらもカエデの後を追って行った
そして城門前までたどり着くと
「ん?カエデ様!」
警備兵がカエデの存在に気が付いた
「1ヶ月ぶりですね、、、申し訳ないんだが超至急の用件でメーテリア様にお会いしたいんだが構わないだろうか?」
警備兵にカエデがそう聞くと
「っ!問題ありません。メーテリア様なら少なくともこの街にはいらっしゃるはずです」
そう返した
「恩に着る」
そしてカエデはそのまま城門を抜けようとする
「え?そんなあっさりと追っていいの?」
「お母さまのお陰でな」
「な、なるほど、、、お互い母親はやばそうだね」
「間違いない」
カエデは笑いながら関門を潜るのであった
「もしかしたらエレボスがいるかもな」
「そういえばエレボスさんってどこかで、、、」
「、、、私が会いたい英雄よ」
「お、大きい、、、」
ヘルメス家の本邸を見たアリアは感嘆の声を上げた
「「あれ?カエデ様!」」
「ご無沙汰しております。メーテリア様にお会いしたいのですが今ご在宅ですか?」
カエデがそう門番2人にそう聞く
「はい。いらっしゃいます。今ですと朝食をお取りになっているかと」
「それはよかった。かなり急ぎの用があって」
「そうなのですか!どうぞお入りくださいませ」
門番はそう言って門を開けた
「そんな簡単に入れて大丈夫なんですか?」
カエデがそう聞くと
「そんなヤバそうな雰囲気を出してるならわかりますよ、、、というか1ヶ月前よりもはるかに大きくなってませんか?」
門番はそう言うのであった
「色々とあったんだよ。それじゃー、アリア行こうか」
「う、うん」
こうして2人は目的地であったヘルメス家に辿り着くのであった
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