振られても振らなきゃフライになりもしない 告白前夜のバッティングセンター

そんな感じで重い金属バットを振り回してはみたものの、ボールには当たらないしマメはできるしで、最悪の気分で家に帰った。

翌日、自己嫌悪になりながらあの子に「おはよ」って言ったら「手、大丈夫? 私に見せて」って言いながら絆創膏を巻いてくれた。


ここだと思い、流れで告白。

どうせ空振りして終わるんだろうな、なら勢いでバット振るんじゃなかったな、はいはいゲームセット、私たちの友情もこれで終わり。

そんなことを思いながらベンチに引っ込めようとした手を強く握り返されて、こくり。

フライどころかホームランになっちゃった。


ジンクスとか信じるタイプだから、その日以来、デートの前日はバッティングセンターでマメを作るのが私のルーティン。

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