第9話  山歩きで山の魅力を引き出そう

さて今回の女神様の依頼はと…。


この世界で有名にしたい話題の山の魅力を伝えるのね。山の名前はまだないのね。


ちなみに山の中心部に街があるから登らないとダメらしい。


ふむふむ。


観光名所にしたいと…


なら山頂にいく登山ではなく、難易度の低い自然の中を散歩するハイキングよりそのどちらのいいとこ取りができる山歩きを選ぼう。


まずトレッキングウェアをレンタルできるように考えてと。


ただこの世界の衣類文化が少ないから取られちゃうかも…。


ちゃんと街へ帰ってくれるように山で山菜を採れるようにして取って帰った物を調理できる野外キッチンづくりも考えてと。


木の札に絵を描いてそれを探してもらって持って帰ると調理できるようにしよう。


木の札は沢山用意するのと無くしても良いように看板も置こうかな。


さて山菜はこごみ、たらの芽、うど、せりがいいかな。


こごみは、はっぱがハート型でかわいらしい山菜なんだよね。


苦みは少ないし、さっぱりとした味わいが私は好き。


たらの芽は山菜の王様で、もっちりした食感にほのかな苦みがたまらない。


たらの芽が生える、タラノキは幹や枝に白っぽい鋭いとげがあるから、ウエアはかなり良いはず。


うどはサクサクとした食感と独特の香りが楽しいのよ。


若葉、つぼみ、芽、茎がたべれるから人気高くなりそう。


せりは水辺に生える細長い葉をもつ山菜で、香りがよくて爽やかな味わいがいいし。



はじめに味見してもらって探すともっといいかも。




𑁍𓏸𓈒𓂃𓂃𓂃𓂃🕊𑁍𓏸𓈒𓂃𓂃𓂃𓂃🕊





さあ山菜の準備ね。数カ所におよぶ山の場所に山菜を作り出していく。


あとオリーブの木も植えて木の実をしぼって、ピュアオリーブオイルを作ろう。


両手をかざして山菜やオリーブの木を草木魔法を使い作り出す。


そうして山のふもとに木々を作り出せた。


『タラノキ、うど、こごみ、せり、オリーブの植物の種子を女神が獲得しました』


木の札はヒゲソーレルに木を削ってもらって炭と花をすりつぶして絵も作ろう。


エクストラバージンオイルよりピュアオリーブオイルの方が香りや味が控えめだからてんぷらもいいよね。


天ぷら油よりは不飽和脂肪酸やポリフェノールが多く含まれてるから健康にも良いしこの世界なら私はコスパも気にしないわよ。


問題はひとつ残っている。


私、料理できないのよー。


よし!Wooチューブで許可取って実演してもらおう。


目をつむって記憶をたどりながら天ぷらをイメージするけど揚げることしかわかんないわ。


フライヤーを使ってるのでできないかしら?


いざ実演よ!頼むわよ~!!


『へー不思議な物使うのね。ステンレス鋼?アルミニウム?』


フライヤーの素材に女神が興味津々である。


小麦と卵に水を溶いたものを用意して山菜を油にいれる。


『ジュー』


うんうん。我ながらいい感じだわ。


フライヤーはちいさいから4個から5個用意した。


温度がどの程度かはWooチューブで確認したし。


揚げ時間がくるまえに職人さんが消えた。


なんだと!?


これは一大事だ。


私が急遽きゅうきょフライヤーを使い色合いを確認しながら揚げてみる。


恐る恐る揚げたての山菜を口に運び確認する。


「はふはふ」


口の中に広がる美味しさに感動する。


私が料理が出来たのだ!


奇跡が起きた!


最高だ!


『女神が天ぷらの知識を得ました

 地域の発展に貢献しました』


こうして実演とやまおこしは順調にいったのだった。





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