第4話 小さなエルフの活動開始!
始まりの村についたけど私は何をすればいいんだろう。
『そうねぇ⋯⋯食糧不足を補って村を発展してほしいわね』
女神さまの声が響く。いきなり声をかけられるのでビックリするよ。
食糧不足かぁ⋯⋯まずは状況を把握しなきゃダメよね。
穴を掘って住まいにしてるし文明レベルは低そう。
「食料の確保の為に女神が小麦というものをくれたがどうやって使えばいいんだ⋯⋯」
「もうすぐ女神様が使いを遣わしてくださると言っていた。もう少しの辛抱ではないか」
ん…小麦?
いやまって!!言葉がわかるわ!でもこの言葉⋯⋯なまりが少し入ってるのね。
よく聞かないと少し戸惑うわ。
うーん…食糧確保するなら小麦の他にも栄養価が高い食べ物も用意した方が良いよね
「おい!なんか飛んでないか?」
「あれは女神さまの遣いの鳥だよ!神託で聞いたんだ間違いない」
「ピーヨ大丈夫そうね。そこの広場におりてくれるかしら」
「ピピピピーヨ」
「こんにちは!私はカトレア・グレースっていいます」
「女神さまの遣いの鳥の上に何かちいさいのがいるぞ。
何か言ってるがまったく聞こえんな」
えーん(泣)
聞こえないですって。
こうなったらあの写真をカード化するしかないわね。
取り出したカードはピンマイクである。
ミニチュアサイズでちょうど良い感じだわ。
「あー。あー。マイクテスト。うん良い感じ」
『女神にマイクが認識されました』
「あの小さな子?なんだ急に声がでかくなったぞ!」
「はじめましてカトレア・グレースっていいます!
今回は女神さまに言われてこの村を訪れました」
深呼吸してはっきり伝えます。
「小麦の植えかたのほかに栄養価が高いものを用意します」
いそいそと私は写真を用意する。
用意したのは卵だ。
カード化すると握りこぶしの大きさの卵が現れる。
ミニサイズだけど私にはでかい。
両手いっぱいに抱えながらふうふうと息をあらげてしまう。
そして卵は割れると中から雛がでてきた。
雛の大きさは私ぐらいだけど成長に期待だね。
1日たたないと雄、雌わかんないんだよね。
とりあえずいまは卵を沢山出そう。
10個ぐらいカード化を繰り返す。
『女神が鶏を認識しました
女神が卵を認識しました』
「鶏の雌は生後120日前後からまた卵を産み始めます。
雄と雌が居ることで有精卵を温めればまた鶏が増えるはずです。
鶏は地面に落ちているものを比較的なんでも食べて育ちます。
卵は生で食べれるのは一日ぐらいしかないので火で加熱してください」
「おい!火で加熱ってなんだよ?」
あれ?まさか火をしらないの?
ということは生でいろいろ食べていたことになるのね。
「では火の起こし方を実演します」
ならはじめは木と木をこすり合わせる摩擦発火具を用意しようかな。
舞切り式発火具の写真を用意し、カード化する。
ロープで横木と芯棒が結ばれていて、横木を上下することで芯棒が回転して、火切り板との摩擦熱で発火させる道具なんだよね。
『女神にロープが認識されました
木の加工方法が認知されました』
これは私よりは少し大きめなサイズだけど小さいから作るときに参考にしてもらわないと…。
あとはまわりに木を植えて同じものを作ってもらおう。
「さあ実践をしますので見ておいてください」
さあ培ったサバイバルスキルのお出ましだ。
よいしょ。よいしょ。
大量の黒い炭を作り出し煙を立てる。
ボッ。
小さく火が付く。
いやー私のサイズだとキャンプファイヤーしてるみたいだ。
「これが火か。すごいな!!」
『村人が知識を得ました。発展ポイントを進呈します』
あとは焼いて食べたりするのがいいかも。
小麦も
カード化して
『女神が石臼を認知しました。女神が石の加工を認識しました』
小麦の作り方と畑の方法、石臼づくりの指導をしたよ。
畑は私が取ってた写真の小麦畑を土地に出現させる。
まあ私サイズだからもうジオラマだよ。畑の場所は段差を作ってもらいそこに設置した。
時折若干ため息が聞こえる気がする。
このとき女神が私が大丈夫って言ってた意味が少し分かった気がする。
小さいから利用出来にくいのだ。
あくまで参考にしかできないことや大きな人族には得るものが少ないと感じることで私が安全なのがわかった。
今はまだ大丈夫だけど、いつどうなるかわからない。
気をつけないと。
そうこうしているうちに夜になってしまったようだ。
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