第5話 遅刻
◇
俺は通学路を全速力で走りながらさっきまでの出来事を思い出す。
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「うぅぅ、ん?え?朝?」
目覚めると変わらず恭弥の部屋のベッドだった事に、何故だか安堵するが、それと同時に時計を見て驚愕する。
「9、9時……?」
その事実を脳が受け入れると同時に急いでベットから飛び降り、クローゼットを開け服を着替える。
最悪だ、入学式の時間は8時。そしてそれから1時間も過ぎてる、服を着替えながらスマホを片手で開くと学校から何件か電話が入っていた。
「初日から遅刻とかマジありえねぇ。」
そんな事を呟きながら、着替え終わり急いで部屋を出る。朝ご飯なんか食べてる時間ないし、ていうか普通こういう時の金持ちキャラならばリムジンとかで登校するんだが、生憎恭弥はリムジンとかに乗って登校するぐらいなら歩きで登校するタイプなので、俺は徒歩で登校するしかない。
「あぁ、不幸だぁぁ〜!!!」
そう叫びながら俺は勢い良く玄関を出た。
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改めて思い返しても最悪だ。そんなこんなで走ってると学校が見えてきた。
てか、俺今恭弥なんだよなぁ。友達出来るかな?ゲーム内ではコスト削減の為か、ヒロインや主人公と恭弥以外のキャラは全部省いてたし、初めてプレイした時にエロゲ定番の主人公の友人キャラいないのって少しがっかりしたりしたけど、恭弥の友人キャラ的なのが全く出てきてないから交友関係が、かなり不安だ。
「ま、まぁ前世でも別にぼっちって訳じゃなかったんだし、何とかなるだろ!よし!」
そう自分に言い聞かせながら、俺は学校の敷居を跨いだ。
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