第221話 逆もまた真なり!

私の父。

ある時期、岡山のとある怖い筋の人たちのところに出入りがあったそうな。

でも結局、はっぴゃくきゅうじゅうさん番のお仕事にはつかなかった。

何でも、その武闘派で知られる組長さんが、おっしゃったそうな。


「****(私の苗字ね)とだけは、杯を交わすな」


なのだそうです。


で、その息子。

あまり人のこと言えない人生、送っております。

車の免許を取ったらどうかという話には一切耳も課さず、自転車一本。

酒ならしっかり飲みます。


婿養子の縁談をもちこんだ相手には、2件ともこんな調子。

田舎に住むのなら車の免許ぐらい取ればいい、金なら出すという先方に、


「わしゃ乞食じゃねえ!(以下略)」

「私には、田舎町の一つや二つ叩き潰すだけの力、持合せありましてな」


とどやし上げて、実力粉砕。


現在では、皆さんに言われます。

「あんた、もう運転免許なんか取らん方がええわ。酒も飲むし・・・」


・・・ ・・・ ・・・・・・・ ・・・ ・・・ ・・・・・・・


さて、以下略のところで巣鴨プリズンA級戦犯絞首刑問答や、はたまた別の場所で市谷演説及び切腹問答をしたその息子。

何と、独身をとおしている割には、娘がいるそうな。

それを聞いた母上様、びっくり仰天!

「あ、プリキュアにでとるわ」

これで、ありゃりゃのりゃ~(わっはっは)!


さて、その娘(=隠し子)というのは、

キュアパパイアの一之瀬みのり。

父親? と一緒で、文学の素養あり。

何? 父親のほうにはないって? ほっとけ。

さてかの御仁の娘(=隠し子)の中学時代の作品の題がなんと!


マーメイド物語


なんでも、人間と人魚の少女が冒険する物語なのだそうな。

それを酷評した文芸部の部長さん、かの父親にダメ出し食らったそうな。

わしの娘をキズモノにしよったな!?

といったわけでは、ないらしい(そらそうよ)。


さてさて、そんな父親にしてあれとだけは盃交わすなと言わせた人の息子。

何と、プリキュア御意見番を名乗り、今では二代目喝御大であるという。

そういえば、先代の喝御大も怖い筋の人より怖い人だったのねん。

やっぱり、二代目?!


そんないかついおじさんだけど、なんと!

御意見番のアシスタントが人魚の女王様!

という設定になってしまったのねん。

ということは、娘の作品が形を変えて父親の仕事になってしもたってこと。


・・・ ・・・ ・・・・・・・ ・・・ ・・・ ・・・・・・・


そして、総括。


あの親にしてこの子あり ~ これ実に、真の命題。

あの子にしてこの親あり ~ これもまた、真の命題。


逆は必ずしも真ならずと言わないではない。

しかし、ここは明らかに、こうとしか言いようがない。


逆もまた真なり!



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