第82話 とっくに消えたはずなのに。。。

 1931年と言えば、昭和6年。

 今から100年近く前のお話。

 小学生の頃は、50年くらい前だったっけ。

~ そのあたりは、数字を追えばわかる事実ね。


 その年の暮れ、岡山県出身者初の首相が誕生。

 言わずと知れた、犬養毅大先生。号は木堂。

 その年の6月、まだ若槻礼次郎氏が首相の頃。

 三蟠鉄道は、あっさりと営業を終えたのね。

 ともあれ、たった十数年間しか営業してない。

 なんかもったいないけど、しゃあないわね。


ところで、そんな鉄道の話なんか今時誰が知る?


 そう思うけど、鉄道マニアばかりが知るわけじゃない。

 地元の人は、あったということを結構ご存知みたい。

 そりゃあ、地元紙に紹介されることも度々あるし、ね、

 これまでも、多くの人が語って来られていたのねん。


 だけど、なんと!

 そんな鉄道が、たった7メートル程度とはいえ、

 今も、現役?

 ついに、復活までしているのよ。


 もちろん、基本大人は乗れない。

 だけど、保育園児たちが乗ったみたいだね。

 昨年出版された本に、その時の写真が載っています。


 たった十数年しか存在しなかったのに。

 あっさりなくなって100年近く経つのに。


 でも、生きている鉄道が、あるのです。

 人々の心の中にあるだけじゃないよ。

 バラが咲いた歌の最後みたいにね。

 実際に、線路も車両もあるのよ!

 ぶっちゃけ、ありえないやろ!

 マジこれ、すごくないっす?

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