第89話 旅先 -名古屋1-
88話取材旅行中に書いてたから未完のまま投稿してました。
現在修正済みです。
ここからは、取材旅行の内容になります。
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大垣から名古屋へと移動した。
ほんとあっという間だった。
僕は、そのうちに名古屋飯を検索していた。
お昼から行けそうな所。
世界の山ちゃん…基本的には夜からみたいだけど新幹線口店はランチから通し営業しているみたいだ。
「明花さん、山ちゃんでどうかな?」
「手羽先?私苦手」
「あれ?食べれない?」
「あ、違うの。食べにくくて苦手で」
「ああ、なるほど。
手羽先って食べ方があるんだよ。
ついでだから教えるよ」
「ホント、じゃあ行こう」
名古屋駅から新幹線口店は距離はそんなに離れていない。
寧ろ、世界の山ちゃんの店舗は名古屋駅周辺に多数ある。
それら全てが徒歩圏内にある。
1階が串カツのお店で、2階に世界の山ちゃんが入っている。
2階に上がると左右に扉がある。
どちらも山ちゃんのもので左は少し高級な面持ち。
ワンランク上の山ちゃんらしい。
中を覗くと高級な寿司屋さんみたいな造りだった。
右は大衆酒場みたいな造り。
こっちが普通の山ちゃんらしい。
「お腹すいちゃった」
「だいぶ歩いたあとだからね、今日のホテルもすぐ傍だから」
僕らは、荷物を持ったまま来ていた。
ちょっと幅とるので仕舞ったと思ったが。
しばらくすると僕らの番が来て中に通された。
席料やお通しはないらしく、かならずワンドリンク頼めばいいらしい。
僕らの通された席は窓側の席で荷物がゆったり置ける場所だった。
他の席は、壁に沿っているがここはウォールソファではなく、どちらもチェアなのでスペースがある。
僕らは、メニューを見る。
「とりあえず、手羽先2人前とドリンク頼んじゃおうか」
「うん、あ。台湾ラーメンの具とかあるよ」
「頼んじゃお」
僕らは、テーブルに置かれたベルを押して店員を呼び注文をした。
店内を見渡す。
4人がけの席が約10位まで。
ここからだと店内が充分見渡せる。
小さな店舗だ。
他の店舗は、もっと大きいらしい。
やがて、料理とドリンクが運ばれてきた。
と言うか、早い。
頼んで5分も経っていない。
テーブルの上には、幻のコショウと呼ばれる香辛料を纏った手羽先が10本お皿に載せられていた。
「食べ方はね。
まずは、半分で割るんだ」
「え、このまま掴んで食べるのかと思ってた」
「分かる分かる。
んで、大きい方と小さい方が出来るでしょ」
手羽先は、まず関節で半分にちぎる。
そうすると、大きい物と小さい物ができる。
「あとは、大きい物を歯で梳くようにすると…こんな感じで身を外せるよ」
僕は、大きい物を口に入れ歯で梳いて行き、骨だけになったのを明花さんに見せる。
「わぁ、綺麗に取れるね。
これなら、私にも出来そう」
「小さい方も同じ感じにできるけど小さい骨あるから気をつけてね。
それは、無理に食べなくてもいいから」
「はぁい」
僕らは、黙々と食べていく。
ピリ辛なお肉が食を進めていく。
そうしていると、あっという間に無くなった。
「明花さん、まだ食べれる?」
「うん、これならいくらでも食べれそう」
僕らは、追加で更に2人前を頼む。
来る間に、台湾ラーメンの具…ニラともやしをピリ辛に和えた料理を食べた。
「夜は、台湾ラーメンもいいな」
「うん、いいかも…味噌カツもいいよね」
明花さんは、ホント食べ物の話になると嬉しそうだ。
彼女にとっては、『彼』との事はだいぶ癒えて来たのかな?
僕はふとした時に思い出してしまう。
未桜とは、2ヶ月しか一緒にいなかったのにそれほどに大切になっていたんだと実感した。
でも、彼女の事はほとんど知らなかった。
そう、僕は未桜の事何も知らなかった。
「大丈夫?尚弥くん」
「あ、ああ。大丈夫だよ」
「辛いなら言ってね。私、力になるから」
「ありがとう。この3日間明花さんが居なかったらと思うと」
「それは言いっこなしだよ。
私も、尚弥くんが居なかったらきっと今も楽しく修学旅行できてなかったと思うから」
そうだった。
僕らはお互いに支え合っていたんだった。
「あ、そういえば。僕、転校することになるかも」
「え?どうして」
「今回の事で居づらくてね。浜松から磐田に行くのもありだなぁと」
「え?磐田に!もしかして」
「うん、明花さんのいる学校に行こうかな」
「えへへ、それから学校でも仲良くしてね」
「もちろん、その時はよろしくね」
明花さんのいる学校に転校できるように母さんに連絡入れないとな。
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