第11話 選択肢

飛び降りたはずだった。

三つの扉の前。

頭上から声がした。


「あなたの居場所はもうありません。過去、現在、未来。お好きな扉をどうぞ」


現在は嫌だ。

やり直すのも嫌だ。

未来に笑顔の私がいたので飛び込んだ。


誰も私を知らない。

私はそこで幸せに生きているのに。


私の居場所はない。

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